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国宝「紅白梅図屏風」 観に行ってきました。

2019-03-05 08:59:57 | 絵画・芸術・展覧会
熱海市にあるMOA美術館にて開催中の

リニューアル3周年記念名品展 第1部
   国宝 「紅白梅図屏風」

に、行ってきました。

※わりと長めのレポートです。というか、写真がたくさんです。
読むのが面倒だという方は、写真だけでもお楽しみください。
ちなみに作品も含めて写真はすべて、自身が当日撮影したものです。


熱海駅からバスにのり山を登ること10分。てっぺんにそびえ立つのがMOA美術館。この日は生憎の曇り空でしたが、熱海の海が見渡せる最高の眺望です。

館内へは、長い長いエスカレーターを7回登る…という、高所恐怖症の私にとっては地獄でしかない道のり。震える足でなんとか受付にたどりつき、荷物をロッカーに預けて、いざ中へ。

展示室に入る前に能楽堂を見学できました。さ、いよいよ展示室へ。

今回の展覧会は、「紅白梅図屏風」を含む国宝3点に加え、多数の重要文化財、重要美術品が展示されている、ということで非常に楽しみ。

長谷川等伯の「故事人物図屏風」
を皮切りに、

重要文化財「樹下美人図」(中国・唐時代)

と、はじめから見ごたえバツグン。
東洋美術に疎い私ですら、思わずガラスにおでこをぶつけるくらい見入ってしまいます。「樵夫蒔絵硯箱」伝・本阿弥光悦(重要文化財)

いくつかの部屋に別れた展示室を順に巡ります。

第2展示室にすすむとすぐに登場するのが
ひとつめの【国宝】「色蒔絵花文茶壺」野々村仁清(国宝)
暗い展示スペースの真ん中でスポットライトに照らされた茶壺は、より一層の重厚さと艶めきを感じさせます。

それにしても、MOA美術館所蔵の作品だけで、これほどのラインナップというのにも驚きですが。

展示は序盤にして早くもメインのあの屏風へ。

国宝「紅白梅図屏風」尾形光琳

小さく仕切られた部屋の奥に、静かに輝いておりました。

想像していたよりも小さいイメージ。
でも屏風だからこんなものか。
構図と絵の力でとてもとても大きく感じさせます。
紅梅

白梅

近くで見ると一層力強さと繊細さが際立ちます。
どうどうとした川の流れも。

離れてみても荘厳。

平日、開館と同時に入館したのでまだ来館者も少なく、じっくりと鑑賞できました。

ちなみに時間をおいて再入場した際には、ツアー客なども含め人が格段に増え、なかなか全体を見るのが難しいほどでした。
ゆったりじっくり鑑賞したいかたには、やはり朝イチがおすすめです。

メインを終えても
展示はまだまだ続きます。
国宝「手鑑 翰墨城」
311葉もの古筆切は、圧巻。

重要文化財「山水人物蒔絵手箱」
細工の細かさに驚きます。

「洋人奏楽図屏風」桃山時代

「阿弥陀如来及両脇侍坐像」重要文化財

紹介しきれない名作の数々です。
展示はほとんどが撮影OKということで、写真をとりながら見学している人が多かったですね。

なお、この後には重要無形文化財に認定されている室瀬和美さんの作品展示も。こちらは撮影禁止だったので画像は残せませんでしたが、すばらしい蒔絵の数々を間近に観ることができました。

館内からの眺望

レストランやカフェなども充実しているMOA 美術館。天気がよければお庭を散策してお茶をするのも良いし、少しリッチにレストランで食事するのも良いのでは…と。

ちなみに私は一旦駅に戻り熱海梅園まで足を伸ばしてみました。
こちらも、光琳に負けぬほど美しい梅の景色でしたよ。