~ゆるゆると自分に甘い生活~

ざっくり生きててあわわな毎日。でも残りの人生シッカリ楽しむ。

父の闘病・11

2014-12-25 18:04:29 | 父の闘病・母の事
いよいよ覚悟の時。

激痛に対処するための座薬を繰り返し、
それでも痛みを取りきれない日々の連続。
21日も同じように過ごしていた。
フェントステープは既に16ミリ。

22日午後。
意識が薄らいでいた。
目を開けず、声も出せず、手を握り返す事も無く、とにかく何も分からない状態。
夕べから意識が薄らぎ始めた、との事。

会いたい人に会わせてあげて、と言われた。
今ならまだ声が聞こえて、僅かでも反応ができるから、と。
その後、モルヒネ投与を始める、と。

23日、祝日が幸いした。
孫やひ孫が駆けつけてくれた。
驚くほど意識が戻っていたので会話ができた。
前夜から4本の座薬を打ち続けていた。
血圧が下がり限界ギリギリだそうだ。

24日。
激痛を治めるためモルヒネ投与開始。
一時間あたり2ミリ。
お昼に始めたが痛みが引かない。
苦しみ続ける父。
「もう良いから楽にしてほしい」と何度も言った。
2時間後、モルヒネに重ねての座薬。

そしてその2時間後、やっと父が静まった。

25日。
午前中は眠っていたが、お昼前から痛みが襲ってきた。
座薬を打った。
全然治まらない。

4時。
主治医が来た。
モルヒネを3ミリ投与に増やした。

幻覚を見ている。
目をしっかり開けて、でも視点は合わない。
宙を見つめ何か動くものを追っている。
何かを見つけたらしい指差しの仕草をしたり、笑ったりしている。

現実の世界に居ない父を見ているのは悲しい。
でも苦痛に歪み続けた顔は一転して穏やかで幸せそうにみえる。

今も楽しそうに天井に居る誰かと話しをしている。

コメント
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