kaz'S Log

by kaz'S Metry

製作の為の模型 突き付け八角形四方転び

2019-10-07 16:56:00 | ・次世代の伝統的規矩術研究室
お客様から、ご自宅玄関前の さつき の植木鉢の御依頼…

<八角形四方転び+突き付け>

試作模型を ご覧いただきました。



八角形の直径2メートルの鉢。。

八角留(とめ)で取り合うより、八角突きつけにした場合の方が とても丈夫でしたので 今回はそのように決定いたしました。

写真右のように、突きつけの場合、棒隅四方転びがそうであるように 「短玄の分だけ 目違い」が生じますので、写真左のように、予め平の転び勾配分 削り取れば、突きつけの場合も目違いが無くなります。



2枚目の写真は下端を 平の転び分 予め削り取ってあります。

無事、納めて参りました。

四方転び 加弓無し・くせ柱と貫

2019-06-28 22:16:18 | ・次世代の伝統的規矩術研究室
書籍の読者の方からのご質問に対して、お答えは、適宜個人対応として できる限りきちんと対応して参りたいと思います。
 
今回のご質問のテーマは「癖どりしない四方転び柱での平面図作図から、ヌキ の取り合い部の規矩術はどのようになるのか?また、製作可能か?」です。
 
実際に、わたくしkaz の実験を、紹介いたします。
 
また、次期、書籍にて、今回のケース研究結果を幾何算術法による解説も執筆をしたいと考えておりますので、今回の当ブログではまずは、現段階での作図は 個人対応の際にのみ公開していきます。
 
さて、作図した平面図(立体規矩図)により、
立面に見える立水10㎝の癖どりしていない四方転び柱を陸水に加工します。隅柱の実長は、2つの算出法で可能である事も明確となりました。
(ちなみに、平面図、立体規矩図と完全一致しました。)さらに、加弓勾配は、算術により、癖どりの 倍角勾配 に等しく完全一致します。(飽くまで<倍角勾配>であって倍勾配ではありません。小数点以下10桁まで精密な値で明確となります。)
 
 
次に、柱に 振れ小中勾勾配 を算出した墨を引き付けます。
以下の写真。
 
 
続いて、ヌキ には、ヌキ上端に <振れ短玄勾配>を算出し墨を引き付け、鋸を入れます。以下の写真。
 
 
そして、ヌキ成(側面)には 棒隅にする為の墨を引き付けます。
すると、見事に癖どりしていない、加弓を取らないままの四方転び柱にピタリっと、ヌキが、取り合います。以下の写真。
(実際に、この方法で、4本の柱に、天板 並びに 柱にホゾを加工すれば製作できるのです。)
 
 
上部から見れば、ヌキ が、くせ取りしていない柱にも関わらず、きちんと、棒隅方向に向きを変えて 柱に取り付いている様子がわかります。 上部からですと、目の錯視とカメラレンズの歪みから奇妙な見え方がしますが、柱は対角線上に隅勾配に倒れ(四方転び)、ヌキは ヒラ勾配に傾き、さらに、柱はくせ取りしていない為に、とても歪んで見えます。以下の写真。
 
 ちなみに、振れ小中勾勾配の墨、振れ短玄勾配の墨、それ以前の柱の立体規矩術 を作図及び理解ができれば、後は展開図に落とし込み、製作するだけとなりますが、
 
おそらく、幾何算術とわたしが呼ぶ 算術法と、癖どりしていない柱の平面図作図には 大きく2つのアイディアが必要となるはずです。 (わたくしkaz の場合は、3つのアイディアを発明してから 解を導き出しました)。
 
ご興味のある方は、是非、わたくし宛にお問い合わせください。
当ブログの過去の記事に お問い合わせフォームが貼り付けてあります。
よろしくお願いします。

癖どりしない場合の四方転び に 関する 報告

2019-05-14 03:38:37 | ・次世代の伝統的規矩術研究室


写真は、特注の 目盛りなし さしがね となります。
使用方法については、また改めて。

さて、柱建て四方転びの癖どりしない場合の 全体像 と、その概要について述べて参ります。

当方の執筆書物から、お問い合わせいただいた方、並びに、かねてからの当ブログから、
「柱建て四方転び 癖どり しない場合は、どのようになりますか」というご質問から、わたくし kaz は、
まず、

癖どりしない場合の 柱 の動き を、先般 執筆致しました
「立体規矩図 の 平面図」に起こしてみましたところ、

幾何とは、 流麗です。。

思わず、わたくしのHPの名の 「kazmetry」の名をイメージさせられる程、美しい立体規矩図 となります。
(これが 見えないと、この場合の、特殊二転び隅実長 が算出できないです)

さて、具体的に、この場にて、ご依頼いただいた方々にお答えしてよいのかと、鑑みております。

まずは、個別に お応えして参ります。

一般公開としては、次期、書物にて執筆をいたします。

現段階で、わたくしが申し上げることのできることは、
加弓 勾配が産まれた起源、が、(実際は 中国のロハンに聞かねばなりませんが)我々でも理解できる直感が生じる程の 興味深い作図になります。

ヒント1.通常の平面図 では 作図になりません。

ヒント2.ふた転びが、特殊なふた転びになります。











手加工によるトイレの格天井製作実

2019-04-22 12:50:43 | アブラカダブラ

表面



そして裏側


どこにでもスライド丸ノコもトリマーだってある現代に、手鋸で45度留め切りを 感覚練磨の為に、合間に自己鍛錬。
コツコツ 時間ある時だけを利用しまして、トイレの格天井製作してます。

どなたか欲しい方にお譲りします。天井に、すっぽり収まるように、3尺6尺の内々寸法壁圧下地クリアランス見込 ですので、ご利用ください。

杉材ですので、留め切り、細工は とても気を遣います。ぽろぽろ、ガサガサと、刃物を丁寧に入れないと。。
裏側もきちんと細工してありますので、捻れ も生じません。
面取りも、手鉋仕上げです。
まだ、組み立てにまでいきませんが。。

墨さし という道具

2019-04-09 12:42:58 | ・次世代の伝統的規矩術研究室




墨さし は、手作りの物しか使わない 父から受け継ぎました。しかし、父よりも伯父の遺した墨さしが美しく、手にフィットするのでkaz は、伯父さんの墨さしをモデリングしています。

ちなみに、たまたま偶然の出会いに驚かされたのは、写真の1番上の墨さしは、かつて、<規矩術>の偉人であられた師からいただいた墨さしです。
この墨さしの採寸、フィット感が伯父の遺した墨さしと、限りなく近似している点が興味深いのです。
(上から2番目以降は伯父の作り掛けと、使用済みの墨さしです。)

もっとも、伝統的には幅4分と伝承されていますので、さほど違いもない といえばそうでしょうが、市販されている物は、全く採寸も異なり、ましてや材質もとても硬く しならない 割り箸のようなガサガサした代物(しろもの)です。

伯父も、狂人のような人物でしたので、規矩 の鉄人と感性が近しいものがあったのかもしれませんね…

物 で 遺していただけると、 物以上に 深いなにかを大切にしようと思えます。
一方で、いつも、何かに承服できない思いもあります。
これは、ぼくの個性でしょう。。

流麗なものに導かれながら ひょうひょうと生きています。とりあえず…