12月半ばにあった結婚式・・。
「なにも、年末のこんな忙しい時期に・・」と思いながらも、
新婦側の親族として披露宴に。
当日の夕方は、仕事で納品のために車を走らせなければならず、
ノンアルコールビールを口にしながら、
なんだか気後れ気味のダラリとした気分で参加・・。
そんなボンヤリとした気持ちで、新郎新婦の笑顔や、
両家のご両親の様子などを見ていたのだけれども、
宴たけなわの頃になると、それでもやっぱり、
次第にこちらの胸を熱くさせる“何か”が感じられ・・。
新婦の両親に向けての挨拶の中でのことば、
「嫁となっても、私が二人の娘であることは変わりません、
これからも、どうかよろしくお願いします。・・」には、
思わずこちらも貰い泣きしてしまった・・。
こみあげて来る、この“何か”の正体は何だろう?と、考えたら、
それはやっぱり、“過ぎ去ったこれまでの時間”というものなのだろなあ、
と思った。
共に力をあわせ、娘を生み育てて来た夫婦としての時間・・
親の愛情に見守られ優しく育てられて来た娘としての時間・・
その周囲の人たちも、又その時間に同じように
自分の思いを重ね合わせ・・。
僕が、この新婦と初めて合ったのは、まだカミさんと一緒になる前で、
彼女が小学6年頃の時だった・・。
その日から、今日ダラリとした気分のままでこの会場に足を運び、
そしてこの席に座っている今という瞬間までの時間の流れを
走馬灯のように思い起こし、きっと涙がこぼれてしまうのだろう・・。
結婚はゴールではなくてスタートとよく言われる。
そうだ、出発、出立の「門出」の時だ!
これまで過ごして来た時間、そしてこの一年を振り返り、
自分もまた思いを新たにして、新しい時間、新しい一年を迎え、
出発しなければ・・。
披露宴が終わり、改めて新郎新婦の笑顔を見ながら、
「12月の結婚式というものも、実はやっぱりいいものなのだなあ!」と、
そう思った・・。
大晦日の今日、鹿児島にもすべての事柄を祝し、あるいは慰め、
清め沈めてくれるかのような純白の雪が!
すべてを新たに・・。
皆様も来る年を、良い「門出」の時として、お迎え下さいますようにと祈りつつ・・。