kazさんの日々彩々2

どうして花は咲くのだろう?どうして小鳥はさえずるの?
やさしい想いや言葉にふれて、どうして人は泣くのかな?

トンネルの中の灯り

2010年04月30日 | 「想」の彩り
実は、ここ3週間ほどの間、本業が恐ろしく多忙!
1年、いや、2、3年に一度有るか無いかの勢いで、
先週までは一日置きにほぼ徹夜という毎日を過ごしていた。
それはもうまったく、長いトンネルの中に出口の光を求め、
一人孤独にさまようかの気分・・。

こう言うと、「それは良いことではないか。
稼ぎが上がって有り難い事ではないか?」と、
思われるかも知れないが、
1月2月が泣きたいほどヒマだったことを考えれば、
結局おしなべて、今月の売り上げで精々トントンといった
勘定にしかならないのが悲しい事実なのだ・・。
(単発的な仕事を得る事もさる事ながら、
必要なのは安定した定期収入の確保。
自営業者の方ならば、頷いてもらえる話。)

さて、そんなワケで、今月は友人などと予定していた
週末・祭日の楽しい企画もすべてキャンセル・・。

カミさんの実家、伊佐市の方では、
正月お世話になったT家で、今度は静岡から墓参りに訪れた
親戚お二人を囲んでの宴が有ったのだが、締め切り目前の
仕事を抱えていた僕はこれにも参加はできず、
一人自宅に寂しく居残り・・。
翌日、カミさんが撮って来てくれた写真を見てみれば、
またもや、ずらりと並んだご馳走の数々が!





「お〜い、静岡のお二人よ〜!頼むから、来月もう一度、
伊佐市へ来ておくれ〜!!」と、思わずそう叫びたくなった・・。

こんな調子で、いろんな思いを我慢して、
ただひたすら朝から晩まで仕事に専念。
いや、仕事以外のことでも、
何かと思い煩うことの多かった
灯りの見えぬトンネルの日々・・。

けれども、そんな中にも嬉しいことが幾つか有った。

一つは、ある方のご親切で、パソコン(mac)を
なんと無料で頂けたこと。
最近、現在仕事で使っているパソコンの調子が悪く、
ちょうどその事で頭を悩ませていたところだったので、
本当に有り難かった。

そして、さらにもう一台のパソコン(windows)が、
別ルートで手に入った!
わが町の、小さな教会にパソコン設置が必要となり、
それをどうにか安くで用意できないかと、
仲間の電器店、Tさんに相談していたのだが、
つい先日、「見つけたよ!」との連絡が入ったのだ。
しかもこれまた、なんと無料!

神に感謝、人に感謝!

そして、もう一つ。
神様からだけじゃ無く、
僕がちょうどトンネルの真只中にいた頃に、
一人の可愛い小さな天使も僕に贈り物を与えてくれた。

それは、ヤクルトの容器を使い、
一生懸命、飾りや絵を描いてくれた小さな花瓶・・。
小さな教会の中で、少し恥ずかし気な表情をしながら、
まだ幼稚園児のその子は、僕の手にそっとそれを乗せてくれた。

その花瓶に、春の野花を活けてみると、
まるで、パーッと灯りが灯ったよう!



小さな天使がトンネルの中に灯してくれた優しい灯り・・。
その灯りを心に描いては、
「よっしゃ!今日も頑張るぞ!」と
自分を励まし、来れたのだ。

出口の光はもう見える。

あともう一踏ん張り、
胸の灯りを消さずに頑張ろう!

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能有る鷹が見せた爪

2010年04月24日 | 「人」の彩り
さて今回も前回に引き続き、知人の創作活動のご紹介を。
ひょんな事から始まった創作家具作りが、
今では副業になってきたという方のお話。

世の中には不思議なヒトもいるもんだなあ、と思う。
能ある鷹は爪を隠すというけれど、
今日ご紹介するご主人は正にそんな感じのヒトだ。
以下は、以前にこのご主人の奥様から聞いた話。

「・・ある日、リビングにテーブルが欲しい、買いたいなあ、
と思って主人に相談したんです。そうしたら、それから数日後
突然私が思ってた通りのテーブルが、リビングにどんと置かれてあって!
びっくりして主人に、これどうしたの!?と聞いたら、『自分で作った』って
聞かされてそれでまたビックリ!!
ビックリしながらも、それならば!と、棚やその他の物もお願いしてみたら、
どんどん作ってくれちゃって。今はそれが友達などに広まって副業にまで
なっちゃいました。近頃は頼んでもいない、ウチの改築(?)までして
くれちゃって・・(笑)」



聞きながら僕も驚き、「ご主人は、どこでそんな技術を覚えたの?」と
奥さんに尋ねてみるも、「それが、私にもよくわからないんですよ〜。」との返事。
もしかするとご主人は、「フフフ!どうだ不思議だろ?俺のこと見直しただろう?
ま、当分の間は謎は明かさないよ。」と、奥さんが不思議に思うのを
楽しんでいるのかも知れない。



この話を聞いて、「うむ、そろそろ自分も長い間隠してきた爪を
カミさんに見せてやろうか!」と考えたが、もとより、自分には
そんな爪も能も無し・・。
隠している物はと言えば、カミさんにわからぬように、
時々こっそりと買う釣り道具と、そのレシート位の物・・。

このご主人が創作家具を紹介しているブログはここをクリック!
以下は、ご主人から以前にいただいたコメント。
「週末だけの手作り工房なので製作したものを置いて
販売することはしておりません。
こじんまりと問い合わせや紹介で受注をいただいたものを身近な材料を使い、
なるべく希望通りの形で製作しています。
「巧の技」とか、「高級天然木使用」の世界ではありませんが、
一品ずつ丁寧に作るように心掛けています。」



う〜む、その仕事ぶりは、あくまでもお客様本意!
その姿勢を、ちったあ僕も見習わなきゃ・・?


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仕事はさておき、本の紹介!

2010年04月06日 | 「人」の彩り
昨日、久しぶりにブログの更新を終えたので、
しばらくの間は仕事・その他のことに集中させてもらおうと
思っていたのだけれども・・
昨夜、就寝前に、ある一冊の本を読んだのがいけなかった。
感動さめやらぬ内に、簡単では有っても、
その感想は書いておかねばならない・・。

本のタイトルは“世界遺産の道 サンティアゴ巡礼道800km スペインひとり歩き”



著者は、以前にもこのブログにご登場いただいた、
“グリとグラさん”のグリさんの方。
(ちなみにグラさんは、いつもグリさんの足腰鍛練のために、
ウォークラリーなどを共にしていたパートナーで、この本の中にも
ご登場する。)

内容はと言うと、タイトル通り、サンティアゴ巡礼道800kmを
(以下、ご本人の言葉を借りて言えば・・)
『英語もフランス語も、ましてやスペイン語もろくに話せない、
シニア世代の主婦が長年の夢を叶えるために、ひとり歩きに挑んだ記録』を、
手記を元に豊富な写真も交えながら、飾らず気取らず小気味よく綴った物だ。

それでいて道中の、色んな方との出会いと別れ、そしてふれあいを通して、
読む側に時には感動を、また時には笑いを与えてくれる。
(所々に載せられてる、仲間と一緒に写ったご本人の笑顔がまたいい!)
読んでいて、いつの間にか自分も同行しているかのような気分に
させられてしまい、すべての道のりを予定の10日も早く
歩き終えた時には、思わず「フー!」とため息が漏れてしまった。

ご本人はカトリックの信者さんだが、この本のいい所は、
必要以上にその事に固執していないところ。
宗教に関係なく、シニア世代の主婦の方々にエールを贈る内容として
きっと誰もが読めるはずだ。いや、主婦に限らない。
僕のように、ちょっとお疲れモードのお父さん方にも
きっと何かやる気を起こさせてくれる本だと確信する。
(こうして、この本を紹介させてもらってるのも、その表れ?)



ところでこの本、
どう見ても、印刷製本された一冊の立派な本としか見えないと思うのだけれど、
実はこれ、ご本人がご主人の協力の元、自費出版の前準備のために
手作りで作ったというダミー本。(これにもビックリ!)
市内の本屋さんに置かれることになるのは、5月あたりの予定とか。
全編カラーで、およそ170ページ。
価格はできるだけお安くできるように只今検討中。
部数200部の予定のようだから、これは絶対早い者勝ち!

鹿児島県内外を問わず、お問合せ・購読ご希望の方は、
ぜひ、お気軽にコメントを。

“人は何かに救われながら生きている!”
そんなことを思わせてくれる一冊です。

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さてと、これでスッキリしたので、仕事にもどらねば・・

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風と桜とおやじ様

2010年04月05日 | 「春」の彩り
桜満開を迎えた先月末、カミさんの実家伊佐市大口へ。

カミさんと娘は、大口へはちょくちょくと行っているのだが、
僕は1月以来、足を運ぶことが無かったので、
カミさんの父親“おやじ様”の近況伺いということで
訪ねてみることにしたのだ。

着いたのはちょうど昼時だったので、大口にいるカミさんの
妹家族も一緒に集い、おやじ様を囲んでの外食ということになり、
嬉しい時間を共に過ごした。

昼食後は、そのままおやじ様の家へ帰る予定だったのだが
途中、車の中で、「せっかくだ。桜を見に行こう!」と
おやじ様が提案。
言われるままに道案内されて、辿り着いたその場所は、
地元の人でなければ知らない桜の名所。
爛漫満開の桜の花々が待ち受けてくれていた!







穴場的な場所とあってか、他に花見客などもおらず、
穏やかな陽射しの中、時折静かにそよぐ風がハラハラと
桜の花びらを舞い踊らせていた。

今ここにいるのは、僕らと桜の木、そして春の風・・



「あ〜、こうして満開の桜の木の下にいるだけで
私たちは幸せ、満たされているんだ!っていう気持ちになれるわね〜。」と、
カミさんが笑顔でそう言った。
それを聞いてなんだか僕は、カミさんのその言葉の裏に、
『この桜の前で、アナタも少しは普段の自分の欲深さ、傲慢さを
反省してみたら?』という思いが潜んでいるように思え、
苦笑いでコクリと頷いて見せた・・。

娘(小5)は、
「風で散って来る、桜の花びらを7枚つかまえることができたら、
幸せになれるんだって!」と、そう言いながら、
しばらくの間、そのことに夢中になっていたけれども、
意外となかなかそれは難しく、
「もういいわ。だって今私は幸せだもん!」とでも思ったのか、
花びらを2、3枚つかえまえたところで、やめてしまった。



おやじ様は咲き乱れる桜に目を凝らし、
そうして優しく吹いて来る風に昔の記憶を見つけたように、
「たしか、この桜は自分がまだ子供だった頃から、
こうして咲いていたはずだ。だから樹齢は100年は超えているだろう。」と、
当時の思い出話しを交えながら、そんな事を話してくれた・・。



あとでカミさんから聞かされた話だが・・

この日の帰り際、僕の知らない所でカミさんがおやじ様に
「お父さん、今日はいろいろとありがとう。」と、そう言うと、
「はいはい。・・まあ俺も、こんなふうにここへ桜を見に来られるのも、
最後かも知れんからなあ・・。」と、そう言ったらしい。
「何を気弱なことを!」と、その話を聞いて一瞬そう思ったが、
でもそれは、気弱さから出た言葉ではなく、
むしろ、“避けられない老い”というものを
正面からしっかり受け止めようと決意しようとしている、
おやじ様の強さから出た言葉なのだと受け止めた。

が、勿論寂しさも有るのだろう・・。

今できる親孝行といえば、会いに行って顔を見せ、
思い出話しを聞かせてもらうことくらいだ。
今年はもっと時間を見つけて足を運ぶようにしたいと思う。

そして勿論、来年の春、

桜の花がまた咲く頃には・・

おやじ様と一緒に、この桜の木の下を

肩を並べて歩くのだ。




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