kazさんの日々彩々2

どうして花は咲くのだろう?どうして小鳥はさえずるの?
やさしい想いや言葉にふれて、どうして人は泣くのかな?

出発、出立、「門出」の時

2010年12月31日 | 「想」の彩り

12月半ばにあった結婚式・・。

 

「なにも、年末のこんな忙しい時期に・・」と思いながらも、

新婦側の親族として披露宴に。

当日の夕方は、仕事で納品のために車を走らせなければならず、

ノンアルコールビールを口にしながら、

なんだか気後れ気味のダラリとした気分で参加・・。

 

そんなボンヤリとした気持ちで、新郎新婦の笑顔や、

両家のご両親の様子などを見ていたのだけれども、

宴たけなわの頃になると、それでもやっぱり、

次第にこちらの胸を熱くさせる“何か”が感じられ・・。

新婦の両親に向けての挨拶の中でのことば、

「嫁となっても、私が二人の娘であることは変わりません、

これからも、どうかよろしくお願いします。・・」には、

思わずこちらも貰い泣きしてしまった・・。

  

こみあげて来る、この“何か”の正体は何だろう?と、考えたら、

それはやっぱり、“過ぎ去ったこれまでの時間”というものなのだろなあ、

と思った。

 

共に力をあわせ、娘を生み育てて来た夫婦としての時間・・

親の愛情に見守られ優しく育てられて来た娘としての時間・・

その周囲の人たちも、又その時間に同じように

自分の思いを重ね合わせ・・。

 

僕が、この新婦と初めて合ったのは、まだカミさんと一緒になる前で、

彼女が小学6年頃の時だった・・。

その日から、今日ダラリとした気分のままでこの会場に足を運び、

そしてこの席に座っている今という瞬間までの時間の流れを

走馬灯のように思い起こし、きっと涙がこぼれてしまうのだろう・・。

 

結婚はゴールではなくてスタートとよく言われる。

そうだ、出発、出立の「門出」の時だ!

これまで過ごして来た時間、そしてこの一年を振り返り、

自分もまた思いを新たにして、新しい時間、新しい一年を迎え、

出発しなければ・・。

 

披露宴が終わり、改めて新郎新婦の笑顔を見ながら、

「12月の結婚式というものも、実はやっぱりいいものなのだなあ!」と、

そう思った・・。

 

大晦日の今日、鹿児島にもすべての事柄を祝し、あるいは慰め、

清め沈めてくれるかのような純白の雪が!

すべてを新たに・・。

 

 

 

皆様も来る年を、良い「門出」の時として、お迎え下さいますようにと祈りつつ・・。 

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里山の、静かな雪と手打ちそば

2010年12月29日 | 「冬」の彩り
26日日曜日、カミさんの実家、伊佐市大口の里山へ餅搗きに。

およそ2時間ほどをかけて車を走らせてみたものの、
着いてみると、餅搗きはすでに終わっていて、
いくつかの餅が降ってくる雪を溶かしながら
七輪の上で焼かれている・・。

傍らで、この12月に娘さんを嫁に出したばかりのMさんが
自分で打ったソバを茹ではじめる。



等間隔にきれいに切られたソバを見ながら、
「またまた腕を上げられたのでは?」と尋ねると、
「いや、今日は気温が低いからか、思ったようにいかず
少し固くなってしまった・・」とニガリ顔でそう答えた。

子供達は時折降って来る雪に大はしゃぎ。
燃えている焚き火に手をかざしながら、
誰かが「子供達が大勢いるのはいい。活気が出る。」と
言っていた。



しばらくしてソバも出来上がり、通称“保ハウス”と
僕らが呼んでいる小屋の中に全員集合。
“保ハウス”はカミさんの父親が、もう何年も前に
みんなが自由に寄り合い、集える場所として建てたもので、
“保”の一文字は、その本人の名だ。



ニガリ顔で「少し固くなってしまった・・」とMさんが
言っていたソバだったが、僕らにはそんなことなど
全く気にならず、次から次へと「おかわり!」の声。
出汁がとても良く効いていて、心の底から「うまい!」と、
そう思った。



ソバのあとには、ご近所の方が作ってこられた豚汁も。
これもまた冷えた身体がよく温まる、とても美味しいものだった。



暖まった身体で外へ出てみると、相変わらず雪が舞っていた・・。



静まり返った真冬の気配の中で、里山の人々はこうして肩を寄せ合い、
静かに来る年を迎えるのだなあと、そう思った。




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喜べ、笑え!クリスマス!

2010年12月24日 | 「想」の彩り
世間も僕も、ナンダカンダと言ってるうちに、
ふと気がつきゃクリスマスイブ!

昨日になってこりゃいかん!とばかりに、
今夜、教会に来る子供たちへの密かな贈り物、
ミニサンタ人形作りに精を出す。

あらかじめ適当な大きさに切っておいた31個の枝に色付け。
僕は白いヒゲを、カミさんは帽子の色付けを恐る恐る手伝ってくれた。
「これが内職になるんだったら、もっと上手に塗れるんだけど・・」と、
カミさんがそう言う・・。
聞こえぬフリをしておこうかと思ったけれども、気を悪くして
手伝いをやめてしまわれたら困るので、
「ま、そのうちサンタさんからの贈り物がウチにも来るさ!」と、
だます・・いや、慰める。

途中から、カミさんの色塗りも手際良くなり、意外と早く作業は終了。
一晩置いて今朝早く、全部のサンタの目を塗り終えて完成!
生まれたばかりのサンタ人形を見て、「カワイ〜〜!」と、カミさん。



こんなサンタ人形でも、子供たちは喜んで貰ってくれる。
それがまたこちらの喜び!
カミさんが「4個もらってもいい?」と言ってきた。
きっと今夜、手渡したい人がいるのだろう。
「この帽子のところはワタシが塗ったのよ!」などと言いながら。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

クリスマスは、イエス様の御降誕を喜び祝う日。

意外にそんな事は知らずにクリスマスを喜ぶ子供たち、
いや大人だって多いのかも・・。
けれども僕は、それはそれでいいんじゃないかと思う。
お仏壇のある部屋で、おじいちゃん、おばあちゃん、
お父さん、お母さん、家族全員でのクリスマス。
そこには、幸せな一家団欒の明るい笑顔!

恋人たちは、クリスマスのイルミネーションの明りの下、
互いに愛の言葉をささやき見つめ合い、
愛し、愛されていることを幸せに思う・・。

イエス様や神様のことなんて、
ちっとも頭の中には無いことだろう。
僕もむかしはそうだった・・。
でも、それでいいのだ。

今夜一人でも多くの人が、明るい笑顔に包まれ、
喜びに満たされたなら、その事がそっくりそのまま、
イエス様、神様の今夜の大きな喜びとなるのだから・・。



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サンタを泣かせた、天使の歌声・・

2010年12月20日 | 「想」の彩り
昨日行なわれたY幼稚園の聖劇終了後のクリスマス会。
予想してた通り、そのサンタ役に2年ぶりに召し出され・・。

もう3回目となるサンタ役なので、あまり緊張することも
無かったのだけれど、それでもいつも心配なのが園児たちからの、
サンタさんへの質問コーナー。

なにせ、相手は純粋無垢な幼い子どもたち。
どんな質問が飛び出してくるやらと、こちらはハラハラ!
事前に、聞かれそうな質問をいくつか想定しておいて、
その答えをちゃんと用意しとくほどの念の入れようで挑む!

昨日一人目の園児の質問、
「トナカイさんは今どこにいますか?」には、
聞きながら内心『シメシメ!』
もろに、事前に想定していた質問の一つだったから。
なので余裕で答えてみせる。

「トナカイさんは今、幼稚園の上の白い雲の中に
隠れています!雲の中にすっぽりと隠れているので誰にも見えません!」

“うむ、我ながら子どもの夢を壊さぬ良い答えだ!”と満足していると、
園児たちからは予想外の「エ〜っ!?うっそだ〜〜!!」
「そんなの有りっこな〜い!!」と、みんなでギャハギャハ笑いながら
イキナリのブーイング・・。

「ま、まずい・・!」と内心あせっていると、先生がそれを察してくれたか、
「はい、じゃあ他に質問したいお友達は誰かな?」と、
ブーイングの嵐を断ち切ってくれた。

次に指名された園児の質問は、質問というよりも
「サンタさん、まずしい人たちに食べ物をいっぱいあげて下さい!」
といったようなお願い事だった。
「ハイ!わかりました。まずしい人たちにたくさんの食べ物を
プレゼントできるように頑張ります!そして、みんなも
サンタさんと一緒に頑張ってください!
サンタさんからのお願いです。」

3人目の園児の子の質問(?)も、前の子のお願い事を引き継いだ内容で、
「サンタさん、まずしい人たちに飲み物もいっぱいあげて下さい。」
というものだった。
“うん、確かにそれもそうだなよな!”と、その微笑ましいお願いにも
「ハイ!わかりました。まずしい人たちに食べ物だけじゃなく、たくさんの飲み物も
プレゼントできるように頑張ります!」と答えた。

これくらいで質問コーナーは終わってくれるといいのだけれどもなあ、
と思うも、無情にもこのコーナーは更にまだ続く・・。

過去の経験で僕は知っている・・。

どう答えればいいか困惑してしまう園児からの質問というのは、
たいがい後半戦にやって来るということを!

4人目の園児の質問・・
「サンタさんは、どうして困ってる人や貧しい人たちを助けるのですか?」

・・・・・・・・・・・・・・・

ほらね、

やっぱりそうなのだ・・。

答えに窮するこんな質問が、やっぱり出てくるのだ・・。

が、こんな事態も有るであろうことを予測していたこのサンタさんには、
実は秘かに考えておいた作戦が有ったのだ!
名付けて“サンタさんからの質問返し”!

「みんなはどう?、みんなは困っているお友達がいたらどうしますか?」と聞いてみた。
慰めてあげる、優しくするなどの答えが返って来るだろうことを期待してのこと。
が、これも返って来た言葉は意外なもの。
「どうもしな〜い!アハハ!」「困ってな〜い!ギャハハハ!」
・・恐るべし園児たち!サンタさんは完全におちょくられている・・。

でも誤解の無いように!

園児たちのために言っておくけれども、この子たちは本当にそう思っている訳ではなく、
この受け答えは、言わばその場のノリ、調子によるもの!
ここでは省略させてもらうけども、それはその後の先生と園児達とのやりとりで
良くわかったこと。

むしろ、「慰めてあげる、優しくする。」などの答えがストレートに
返って来ていたら・・
その事の方が、なんだか実は気持ち悪い。

そんな調子で、恐怖の(?)サンタさんへの質問コーナーも無事に終わり、
次は並んでやって来る園児一人ひとりへのプレゼントの手渡し!

胸を張って、ニコニコ笑いながら受け取りに来る子・・

もじもじ恥ずかしそうに、うつむきながら手を差し出す子・・

プレゼントを受け取っても、サンタさんの顔を
じ~っと見つめたまま帰ろうとしない子・・。

子供たちの表情は様々だけれども、どの子もしっかりハッキリと、
「ありがとうございます!」の言葉・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

おしまいは・・

小さな天使たちがサンタへ贈る歌声の洗礼。
こんなふうに書くとお叱りを受けるかも知れないが、
これは僕にとっては最早拷問・・。

「今年こそは泣くまい!」と思っていたのだ・・。

けれども、前回と同様、澄んだ瞳のあの子らの眼差しと、
可愛らしい声で元気一杯に歌ってくれた、
「きみは 愛されるために 生まれた・・」で始まるあの歌に、
やっぱり泣けて泣けて仕方が無かった・・。
左目に流れた涙を、右手でぬぐい、
右目にこぼれた涙を、左手でぬぐい・・。

歌が終わり、園児のみんなが「サンタさん!ありがとうございました!」のご挨拶。
「・・サンタさんの方こそ、ありがとう!来年も必ず来ます!」

本当は・・

「みんなも一人ひとり、愛されるために生まれて来たんだ・・
たくさんの人に一杯いっぱい愛されて下さい!愛して下さい!」と
言いたかった・・。
でも、言葉にはできなかった・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

後で幼稚園の先生から聞いた話・・。

僕が園児たちの歌声に泣かされてた時、
一緒に何人かの父兄の方たちも
貰い泣きされていたのだとか・・。

「そうですか・・。もうこなりゃ次からは、みんなで一緒に
泣いちゃいましょう!」と笑ってそう言ったら、
その先生も、「うんうん!そうですね!!」と、
優しく笑ってそう言った。


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