1997年4月15日
キビ刈り隊のメンバーのOG君が波照間を出る日が来た。
キビ刈りのメンバーがこれで全員去り、自分一人だけとなった。
自分を見送ってくれる人がいるのだろうか・・・
否、四国を去る時だって、北海道を離れる時だっていつでも一人だったじゃないか。
いまさら見送ってもらおうなどと図々しい事考える必要なんてないじゃんか。
さて、OG君がフェリーに乗り、欄干越しにこちらを見下ろす。
大声でOG君が
「なんか、ぜーんぜん実感が湧いてこないなー!」
自分「俺もだよ!」
OG君「本当にいなくなるのかなー。なんかまたこっちに戻ってきちゃいそうな感じ。」
僕は黙って彼を見た。
「K君ありがとう。」
ちょっとギョッとした。
僕は彼に何かやってあげただろうか?
自分「写真送ってくれよなぁ!俺も絶対送るから。」
「分かったぁ!」
とOG君が返す。
ラッタルが降ろされ、係留ロープが外された。
いよいよ出港だ。
OMさんの奥さんが、ターミナルから出てきた。
今日はターミナルの食堂がオープンの日だった。
OG君が離れ際に重奏ハープで「草競馬」を演奏してくれた。
彼らしい曲の選択だと思った。
どことなくシットリとしているが、でもカラッとした感じ。
悲しさはあまり無いが、寂しさはある。
ただ、ただ、僕も彼も黙って手を振った。
「さよなら」
とは一言も互いに言わなかった。出てこなかった。
少し船が岸から離れてから、OG君が再び「ありがとぉー!」と叫んだ。
「俺もなぁー!」と返した。
あー、行ってしまったなぁ。俺一人だけになってしまったなぁ。
まさか俺が最後に残るとはなぁ。
小さくなっていく船影を目で追いかけながら一人思う。
Uさんが高速船で去った時のような、キュッと締まっていく悲しさは全く起こらない。
思えばここ波照間で、何人見送ったのだろう。
いつの間にか「別れ」と言うのに慣れてきてしまったのだろうか?
いや、違うな。
たぶん、その人を好きになる度合いによって別れのつらさと言うのは違うのかも知れない。
でもそれだけじゃないよな?
シットリとした別れの合う人と、カラッとした別れの合う人の違いかな?
うーん。
ま、これくらいにしておくか。
キビ刈り隊のメンバーのOG君が波照間を出る日が来た。
キビ刈りのメンバーがこれで全員去り、自分一人だけとなった。
自分を見送ってくれる人がいるのだろうか・・・
否、四国を去る時だって、北海道を離れる時だっていつでも一人だったじゃないか。
いまさら見送ってもらおうなどと図々しい事考える必要なんてないじゃんか。
さて、OG君がフェリーに乗り、欄干越しにこちらを見下ろす。
大声でOG君が
「なんか、ぜーんぜん実感が湧いてこないなー!」
自分「俺もだよ!」
OG君「本当にいなくなるのかなー。なんかまたこっちに戻ってきちゃいそうな感じ。」
僕は黙って彼を見た。
「K君ありがとう。」
ちょっとギョッとした。
僕は彼に何かやってあげただろうか?
自分「写真送ってくれよなぁ!俺も絶対送るから。」
「分かったぁ!」
とOG君が返す。
ラッタルが降ろされ、係留ロープが外された。
いよいよ出港だ。
OMさんの奥さんが、ターミナルから出てきた。
今日はターミナルの食堂がオープンの日だった。
OG君が離れ際に重奏ハープで「草競馬」を演奏してくれた。
彼らしい曲の選択だと思った。
どことなくシットリとしているが、でもカラッとした感じ。
悲しさはあまり無いが、寂しさはある。
ただ、ただ、僕も彼も黙って手を振った。
「さよなら」
とは一言も互いに言わなかった。出てこなかった。
少し船が岸から離れてから、OG君が再び「ありがとぉー!」と叫んだ。
「俺もなぁー!」と返した。
あー、行ってしまったなぁ。俺一人だけになってしまったなぁ。
まさか俺が最後に残るとはなぁ。
小さくなっていく船影を目で追いかけながら一人思う。
Uさんが高速船で去った時のような、キュッと締まっていく悲しさは全く起こらない。
思えばここ波照間で、何人見送ったのだろう。
いつの間にか「別れ」と言うのに慣れてきてしまったのだろうか?
いや、違うな。
たぶん、その人を好きになる度合いによって別れのつらさと言うのは違うのかも知れない。
でもそれだけじゃないよな?
シットリとした別れの合う人と、カラッとした別れの合う人の違いかな?
うーん。
ま、これくらいにしておくか。