3月8日でまであべのハルカス美術館で開催されていた「高野山の名宝」展に行ってきました。弘法大師空海が高野山を密教の聖地としてから来年で1200年になるのを記念して開かれました。山上の聖地は世間から離れているため、皇族や武将が寄進した数多くの宝物は散逸せず「山の正倉院」といわれるほど、現在まで大切に受け継がれてきました。展示期間外のため国宝の聾瞽指帰はみることは叶いませんでしたが、運慶作の国宝八大童子像にはお会いできました。それぞれ表情が豊かでガラス製の眼を埋め込んであるため、見る者の心を見通すような視線を感じます。どの童子像も素晴らしいのですが、わたしは衿ガ羅童子、制多伽童子が特に好きです。あの独特のヘアスタイル、運慶や仏師はどこから像のイメージをふくらませたのでしょう。重文の快慶作、孔雀明王坐像も素晴らしい作品です。また空海が中国から持ち帰った国宝の諸尊仏龕も仏像が細密に彫刻され、さすがは国宝といわれる作品と思いました。他にも経典、絵巻物、曼荼羅図など素晴らしいものばかりで、16階の天空のハルカス美術館は展望も良く、すがすがしい気分でした。
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