夢色

集めてるもの 見たもの 書きたいものを 思いついた時に。
基本ネタバレ注意。
火月 神の気まぐれ よろずメモ。

<ムンク展ー共鳴する魂の叫び @ 東京都美術館>

2018-11-23 | Art

もともとは、「叫び」しか知らず、しかもその叫びも何パターンもあるって知らないくらいに、知らない事だらけのムンクだったので。

関西に巡回来ないし、せっかくだから、と行ってきました。

やっぱりすごい人出だと聞いていたので、素敵な金曜日の夜に(笑)行くことに。

それでも入場に少し並びました〜。

 

意外だなぁと思うくらいに、しっかりとした線と面白い構図の絵もあって、例えば「疾駆する馬」とか、「太陽」の暖かく力強い印象とか、うわ、これ 好き!って思ったけど。

全体的にはやっぱり、何というか ちょっとおどろおどろしい雰囲気のが多かったです。

隣で観てた夫婦は、奥さんが「なんかちょっと気分悪くなってきた」って言ってて、うん、分かる…って思った(笑)

表情が描かれない顔が多いからかなぁ。

女性が苦手というか、手酷く裏切られた経験からくるような嫌悪や怨恨がベースにある、コミュ障的な印象を受けた

接吻とか、2人の顔が溶け合ってるのが、「蕩けてしまうくらいにロマンティック〜」と感じるより、ディメンターみたいな、お互いの情念がお互いを喰らうような どす暗い、人の負の欲望みたいなものを感じてしまって(笑)

クリムトの接吻を思い出した。

で、私は同じテーマでも、クリムトのほうが好きだなあと思う。

 

ムンクは同じテーマやアイコンを繰り返し描いてたけど、私は唯一、湖に映る「i」に似た月の光、は好きだった。

何度も同じものを描くのは、精神症状の一つかもしれないけど。

若い女性から年老いた女性、髪が長く 顔の見えない女性。

たくさん女性を描いてるけど、やっぱりムンクは女性に対して 満たされないものを抱いてたんじゃないかなぁと思ってしまう。

あ、でも、「ブローチ、エヴァ・ムドッチ」は、ちょっと悪女的な妖艶な表情が好き。

「マドンナ」の、とりわけ胎児が描かれたバージョンは、苦手…

胎児の恨めしそうな表情がリアルで(笑)

 

「星月夜」は、ゴッホの星月夜に似てるとも思った。

でも雪があるので、そこはノルウェーらしい違いというか。

 

 総じてまぁ、私の好みの画家では無い、というのが確認出来て良かったです(笑)

ただ、中でもやっぱり「叫び」は良いなと思いました。

ムンクがどういう気持ちだったのか、ぴったりとハマる気持ちは私には探せなかったけど、でも、綺麗だ、と思った。

なかなか観ることが出来ないから、行くことが出来て嬉しかったです



最新の画像もっと見る

コメントを投稿