身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

姿を消していく秋の野草たち

2020年09月20日 21時44分23秒 | 3.野草の保護

すみません。また新しい記事の投稿、予定を遅れてしまいました。

ただ、その間も盛んに活動しておりましたので、ご理解ください。

・・・・・・・・・・・・・・・

九月も半ばを過ぎて涼しくなり、セミの鳴き声も落ち着いて、すっかり秋めいてきました。

秋の野草たちも花を咲かせています。

とはいっても、秋の野草たちもなかなか見ることができなくなりました。

原因は住宅の建て替えや新築などによって、野草たちの生育していた土手が削られてしまうというケースが一番多いです。

公園内に残された生育地でないと、残していくことは難しいです。

公園でさえも「ここは都市公園なのだから綺麗にしなくちゃいけない。」「木だけ生えていれば良い。下草(野草たちのこと)なんかいらない。」と言われて刈り取られてしまったり、舗装されたり、花壇にされてしまうことがあります。

そこで私は、ある公園で野草の生育環境の保全に取り組み始み始めました。先日の記事でお話しした新たな課題とはこれらのことです。

秋の野草観察散策マップも、もうすぐ出来上がりますので、完成しましたら紹介したいと思います。

 

キンミズヒキ

 

アキノキリンソウ

 

ツリガネニンジン

 

ワレモコウ

 

ワレモコウやツリガネニンジンは、妙蓮寺駅~白楽駅~岸根公園駅辺りで見かけることはありますが、キンミズヒキやアキノキリンソウは、この辺りでは、すっかり見かけなくなりました。

皆さんのご近所で見かけることはありますか?

ここのところ、この公園での活動に集中しておりますが、綱島公園にもこれらの秋の野草たちが生育しているかどうか、観察しにいきたいと考えています。

 

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植物調査をしています

2007年04月16日 18時34分56秒 | 3.野草の保護
 菊名・篠原地域では近年、緑がどんどん少なくなってきています。
 もっともこれは、菊名や篠原に限ったことではありませんが・・・。

 今や、公園でしか自然が残っていかない時代なのです。
 ところが、その公園でさえも自然の緑が残していきにくい社会的状況があります。
 その中にあって篠原園地は、残していける体制を十分につくっていくことのできる、数少ない公園なのです。
 そこで菊名エコクラブでは緑豊かな篠原園地の自然環境を大切にしながら、楽しくふれあいながら自然について学習し、同時に守る活動をしています。

 4月14日の活動では、春にしかみられず、篠原園地でそれぼど数が生えていない植物の調査も行ないました。

 これらの植物たちには、割ばしにビニールテープを巻いたものをそばに立てておきました。来年も同じ場所から生えてくるかどうかなど、生育数の変化を見ていくためです。
 こうしたデータを元に、篠原園地でこれらの植物たちが生き残っていける環境作り(整備、維持・管理)に生かすつもりです。
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公園という場所

2006年04月10日 19時44分41秒 | 3.野草の保護
 緑のなくなってきている現代、公園でしか緑が残っていかないような時代です。

 色々な自然の草木が生え、その中に様々な昆虫や野鳥が住んでいるという環境。このようなことを生物多様性といいますが、地域の生物多様性を守っていく場ということも、現代における公園の重要な役割の一つであると言われはじめて久しいです。

 せっかく昔からの自然が残されている公園であっても、残念ながら生物多様性が守られようとせずにいる場合もあることも事実です。
 ですが地域の自然を守る場所として、また自然環境学習の場として大切にされている公園もあることも、また事実です。

 菊名エコクラブは、篠原園地の自然や生きものたちを大切にしながら、これらと楽しくふれあい、学ぶ場として活用を図っています。
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生物多様性

2006年04月09日 21時17分10秒 | 3.野草の保護
 昨日コケリンドウを見て、フデリンドウというリンドウのことを思い出し、今日見に行きました。
 数年前に港北区近郊のある場所で生育を確認した、やはりこの時期に咲くリンドウです。

 リンドウというと秋に花を咲かせる植物で、季節になるとお花屋さんで外国産のものが出回ることが多くの人々に知られていると思います。

 ですが、秋咲きのリンドウは日本にも生育していますし、これ以外にもコケリンドウやフデリンドウのように春咲きのものもあるのです。
 このように同じ仲間の植物でも、色々な種類があるということなどを生物多様性といいますが、現在社会ではどうも綺麗で目立つもの一つに価値観が偏り過ぎている様に思われます。

 お花屋さんで植物。それはそれで良いのですが、一方で身の回りの可憐な野草が忘れ去られ、粗末にされているのが残念です。
 こうした植物がちょっとやそっとでなくなってしまわないくらいに増やし、昔あったような生育地が復元できないものかと、昨日に引き続き思いました。
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今日の収穫

2006年04月08日 20時28分31秒 | 3.野草の保護
 「郷土の緑」(http://blog.goo.ne.jp/kec-tm/e/aeb9cbd0d1245ea0212b60d6fa2164f0)でお伝えしたように、菊名エコクラブでは地域で姿を消してしまいそうな野草の保護に取り組んでいます。
 このような活動をしているということで、地域の自然に詳しい先生(生物図鑑などを執筆されている方なので先生と呼びます)から、ある植物についての情報をいただき、確認しました。

 その植物の名前はコケリンドウ。指先ほどしかない、小さなリンドウの仲間です。
 こんな植物がまだ、私の住む地域に残っていたなんて驚きです。
 しかし、たったの3株しか残っていなかったので、ちょっとした環境の変化で姿を消してしまうでしょう。また、「ある日、突然」(http://blog.goo.ne.jp/kec-tm/e/e22eb5039be4e413591561848afafcb3)でお話したように、近年、急激に植物の生育場所が壊されているので、このコケリンドウが生えている場所もいつまで残っているか心配です。

 コケリンドウは育てるのが難しいのですが、何とか増やして、地域で姿を消してしまわないようにしたいものです。
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郷土の緑

2006年04月06日 07時48分45秒 | 3.野草の保護
 「郷土」という言葉があります。
 郷土的なものというのは、風土や気候、生えている植物などを含めた自然環境。そして、それらと調和し、うまく利用して生活してきた人々によって築かれてきたものではないでしょうか…?

 前回、昔から地域に住み続けてきた生きものたち、特に野草の話をしました。
 これらの植物は「郷土の野草たち」ということができるのです。
 昔の人々は、これらの植物たちを見て季節を感じ、時には山菜として食べたり、薬草として用いてきたりしました。

 自然を守っていくのには、色々な切り口・入り口・方法があるでしょう。
 その中で野草は、お花屋さんで売られているような花と比べて地味かもしれません。また野草の保護は、お花屋さんで買ってきた種や苗を植えるより簡単でなく、大量にはできないかもしれません。

 しかし「郷土の野草を守る」ということは大切なことですし、緑を守るという意味で本質を突いているのではないでしょうか?
 そう考えて、この活動をしています。
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緑って?

2006年04月05日 18時37分07秒 | 3.野草の保護
 前回からの続きです。
 緑というとみなさんは、どんな緑を思い浮かべるでしょうか…?

 ほんらい、緑というものは、それ自体が自然の草や木から成り立っています。また、そればかりでなく、その中に様々な昆虫や野鳥などが住み着いているものです。
 このことから、緑がなくなるということは単に”緑”がなくなるということではないということがわかりますね。

 緑が減っていく中、緑化運動も行なわれています。
 しかし、お花屋さんなどで買った種や苗を植えて花壇をつくったりするばかりでは、元の緑は帰って来ませんし、姿を消していく植物たちが増えていく状況は改善されません。

 このようにして地域で姿を消しつつある野草たち。
 菊名エコクラブでは活動の一環として、これらの野草たちの保護に取り組んでいます。
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ある日突然

2006年04月04日 07時31分37秒 | 3.野草の保護

 左の写真のような緑の土手が、ある日突然右の写真のようにコンクリートの壁になってしまった。…皆さんには、このような経験はありませんか?

 土手というのは、昔そこが山だった頃の山肌の一部が残ったものですから、昔からその地域に生育している野草などが生き残っている、数少ない場所なのです。

 近年ではこうした土手を残すことなく、ごっそりと土手の土を全てそぎとってしまいますから、これでは地域に昔から生えていた野草などは、生き残りようがありません。
 右の写真の土手は最近こうなってしまいましたが、私が幼い頃から色々な野草が生えているのを見ていたいただけに、実にショックでした。・・・つづく



 
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