身近な自然となかよくblog (旧「菊名エコクラブblog」)

自然環境と調和した持続可能な社会を!

by NACS-J認定 自然観察指導員 松田 照之

旧暦の啓蟄(けいちつ)について

2024年03月18日 19時40分49秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

旧暦には、季節を24に分けた二十四節気(にじゅうよんせっき)と、24の節気を更に3つずつに分けて、全部で72に細分化した七十二候(ななじゅうにこう)があります。

新暦(今の日付のカレンダー)では3月5日から3月19日までの15日間が啓蟄となりますが、旧暦では新暦よりも一ヵ月あまり遅い日付で、1月25日から2月10日となります。この期間をさらに三つに分けた七十二候によると

3月5日~3月9日(旧暦1月25日~1月29日):蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)

3月10日~3月14日(旧暦2月1日~2月5日):桃始笑(ももはじめてさく)

3月15日~3月19日(旧暦2月6日~2月10日):菜虫化蝶(なむしちょうとなる)

確かに3月4日の週は、アゲハチョウとアリを見ました。

また3月16日の上瀬谷自然観察会でも、キタテハを見ました。

今年になって、私が初めてみた昆虫たちでした。

やっと春らしい陽気になってきたなと思ったのですが、今週はまた冬の寒さになるということなので、体温調節などに気を付け、風邪をひいたりしないようにお過ごしください。

今年になって初めて見たアゲハチョウ(3月4日の週、大和市内)

今年になって初めて見たアリ(3月4日の週、大和市内)

今年になって初めて見たアリ(3月16日、横浜市瀬谷区)

そして、3月10日の三ツ池公園での田んぼの活動の時に土の中から出てきたケラ(おケラ)※

※3月10日は三ツ池公園で田んぼの活動があり、また3月3日は「早春の野草たち」をテーマに自然観察会を行ないました。これらについては改めて記事を書いていきます。

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上瀬谷米軍跡地、春の七草たちのその後。(その1)

2024年03月17日 21時24分52秒 | 新カテゴリー:6.里山環境と里山文化に関して

横浜市瀬谷区にある上瀬谷米軍基地跡地には田畑が広がり、森林や草地も所々にある里山環境となっています。ここでは、この里山環境を活用して自然観察会などの活動をしているグループがあり、先月2月17日に私も参加してきました。

この日は旧暦の1月8日に当たります。七草がゆの日の翌日です。そこで春の七草のうち、今ではなかなか見られなくなった「せり」と「ほとけのざ」は見られないものかと思い、観察会のリーダーの方に尋ねてみました。「見られるかも!」という答えに期待を膨らませながら案内してくれた場所を探していると・・・・・

見つけることができたということは、2月18日の記事「瀬谷の花博計画地での自然観察会に参加。春の七草を探して。」に書いたとおりです。

前回の観察会では「ほとけのざ」の開花を見ることはできませんでしたが、次回は花が咲いているだろうということで今回を楽しみにしていました。

「ほとけのざ」と「」付けで平仮名表記をしたのには理由があります。これは春の七草の1つとして古来から伝えれれている名前で、現在の植物図鑑に載っている名前とは違うためです。図鑑に載っている名前はコオニタビラコで、ホトケノザの名前は別の植物に付けられています。

これが現在の植物図鑑に載っているホトケノザです。春の七草の1つの「ほとけのざ」とは全く別の植物です。

この記事では以下、現在の植物図鑑に載っている名前(標準和名)で統一します。

今回3月16日の観察会ではコオニタビラコの花を見ることができ、また、思っていたよりも数多く生育していたので感激しました。

水のない早春の田んぼに咲くコオニタビラコ。このように田に平たく生えている子だからでしょう。漢字では「田平子」と書きます。かわいい野の花です。

田植えのために水が入れられる初夏までの間に種子ができるのですが、その後、種子は水中で過ごすのでしょうか。秋にはイネの収穫があり水が止められます。すると水のなくなった田んぼの地面から、発芽し翌年の早春になるとこのようにまた花を咲かせる。不思議で可憐な野草です。

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