法律の目一杯の大臣枠を使って、岸田内閣の20人の新大臣が決まった。
初入閣が13人とあって、知らない顔の面々がずらり並ぶ。「誰を」というよりも安倍麻生に気遣いとバランスをとったパッとしない「忖度内閣」だ。
TVのコメンテーターが「大臣ガチャ内閣」と命名し、笑いを取っていた。「やじろべい内閣」と評した解説者もいて、安倍麻生のリモコン内閣であるというのは、多くの国民が思うところだろう。
内閣の顔触れで評価を得ようという打算よりも、コロナの再拡大がくるまでに、すぐに解散し、ご祝儀相場があるうちに選挙を乗り切ろうという作戦だ。
だから、人選は大臣らの仕事ぶりよりも、安倍麻生への気配り最優先。
それに、新人大臣の身体検査のミスや失言で、スキャンダルが噴出するまでに、一気に解散しようとの思惑も透けて見える。
党人事に重きを置いて、若手のエースを大臣ではなく総務会長に据えたのも、選挙を見据えてのことだ。
これまで、新内閣は高い支持率で迎えられている。あっけなく短命に終わった菅総理でさえ、就任直後には7割を超える高い支持率だった。
就任直後に解散総選挙というのは近年なかったこと。
「令和版所得倍増」の中身はまったく示さずに、ご祝儀ねらいの岸田内閣が、忖度大臣らを引き連れて選挙に打って出る。