「442年ぶりの天体ショーだよ」チビたちがそう教えてきた。
もう少しで、いつもの月の光が消え暗いオレンジ色になりそうだ。皆既月食と天王星食は442年ぶりだという。快晴であることも重ならないと見れないのだから超レア。寒さも忘れて、しばらく見入っていた。
何かと好奇心の旺盛なチビたちには最高の好物に違いない。
天体の知識がなかった442年前。ちょっと不気味さが漂うこの月を、人々は「不吉」な天の知らせではと不安に思ったのだろうか。
次に見れるのは322年後だという。人々はどんなシチュエーションで、この月を眺めるのだろうか。