世界的なきな臭い潮流が気になる。
映像作家の大林宣彦さんの「戦前を生きている」の語りに、ハッとしたことをこの前アップした。プーチンの戦争が引き起こした国際社会の分断を、亡くなられる前に予言したかのような語りだった。
去年の暮れのTV「徹子の部屋」に出演したタモリさんの言葉が話題になっている。黒柳徹子さんから「来年はどんな年になるんでしょうね」と問われ、「新しい戦前になるんじゃないですかね」と答えたからだ。
タモリさんの「新しい戦前」にネットもザワついた。「戦後を生きている」感覚でいた人たちや、戦争を身近に感じていない人も、「新しい戦前」にハッとしたのだろう。
あの世界大戦から78年。戦争を知らない世代が圧倒的となっている今、ニュース映像で伝わるウクライナへの無差別な殺戮も、感じ方は人それぞれ違う。
胸が張り裂けそうな痛みを感じる人もいる。その一方で関心すら持たない人もいる。
「新しい戦前」は、そこへ投じられた一石だ。