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当初からこの樹をモミジバスズカケとして掲出したが、葉の形、果実の数から
アメリカスズカケノキではないかとの指摘を頂いた。
ただ雑種の場合、両者の性質がどこかに出て来る訳で、
特に樹皮は下部では剥がれ落ちている部分は見えないが、
枝分かれした部分には剥がれ落ちている部分がある事からモミジバスズカケの古木と感じた。
去年辺りの画像にはその追加記述をしながら、いずれか思案が続いた。
整然と植栽された新宿御苑の並木が思い浮かんだこともあり
ネット上での画像では心許ないのだけれど幾つかの樹を見る限り
葉の形状、果実の数、樹肌の特徴から見てアメリカスズカケノキに落ち着きそうだ。
ぶら下がっている果実は殆ど1個ずつ。
種子を落とした果実も枝先にぶら下がっている。
二個並んだように見える果実。
左は種子をばらまきはじめている果実、右はまだ完熟していない。
葉が落ちた部分には冬芽。
残っている右の葉の葉柄は膨らんでいる。
その部分に冬芽が包まれている。
葉が落ちると、その葉柄に包まれていた冬芽が顔を出す。
葉柄内芽と呼ばれている。
アメリカスズカケノキの葉、切れ込みは最も浅いけれど
モミジバスズカケノキにも似たような姿のものが多い。
アメリカスズカケノキ Platanus occidentalis
モミジバスズカケノキ(紅葉葉鈴懸の木) Platunus x acerifolia
☆
「葉柄内芽」 葉が落ちて中に隠れていた芽が膨らむ。
葉柄内芽の例は、他にハクウンボク、リョウブ、ヌルデ、キハダなどがある。
☆
葉の形 切れ込みはアメリカが最も浅く、モミジバ、スズカケノキの順に深くなる。
果実の数 アメリカは普通1個(時に2、3個)、モミジバは2~3個、スズカケノキは3~7個と多い。
樹皮 アメリカは細かく樹皮が剥がれる程度、モミジバは大きく剥がれ斑模様になる。
(2015.11.12 明石公園)
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