虹の国へ-日々を楽しんだり嘆いたりしちゃったりして-

平成21年度3次隊青年海外協力隊として
南アフリカ共和国での活動記録

最重要科目としての数学科①-ムプマランガ州の数学科の現状-

2010-08-07 23:12:01 | 南ア-学校-
今日は、土曜日。

学校はないので、朝から洗濯、料理と
日々の生活をのんびり過ごしました。

特にブログに書くこともないので、
今週気になったことについて書きます。

今日のテーマは、
「ムプマランガ州の数学科の現状」です。

南ア人の、特にムプマランガ州の数学の成績の悪さは、特筆に値します。

南ア国内の9つの州のなかで、
最も学業成績が悪いのは、私のいるムプマランガ州です。

特に数学の成績が他地区より圧倒的に悪いんです。

何故かということを私なりに考えますと、

①アパルトヘイト時代に、黒人たちは充分な教育を受けられなかったため、
その世代の黒人の先生たちは、先生自体が理解していない。

これは、大問題です。先生によっては、間違ったことを平気で教えています。
また、知識がないためか、生徒からの質問に答えられないので、つい一方的な授業になってしまいがちです。

ただ、これだけでは、他の州も同じではないかと言われますよね?

②ムプマランガ州には、大学が一つもないため。

現在、ムプマランガ州には、大学がありません。

正確に言うと、国立大学のキャンパスがありません。

あるのは、UNISA(南ア大学)などの通信授業を受けられるための施設のみ。

もちろんムプマランガ州にいて、大学の卒業資格は得られますが、
しっかりとした国立の総合大学を設置することは、教育水準を高めるために必要不可欠です。

またこと教員養成に関しては、
昔は、教員養成学校(大学ではありません、昔で言う師範学校のようなもの)が州内にあったのですが、
いまはなくなってしまいました。なぜかは分かりませんが。

というわけで、教育の(教員の)質がなかなかあがりません。

そのため私たち青年海外協力隊員の多くが、
ムプマランガ州に在籍して、日々悪戦苦闘しながら、
南ア黒人の基礎学力の向上に努めています。