虹の国へ-日々を楽しんだり嘆いたりしちゃったりして-

平成21年度3次隊青年海外協力隊として
南アフリカ共和国での活動記録

最重要科目としての数学科②-インド人系校長の中・高等学校より-

2010-08-08 15:16:58 | 南ア-学校-
今日は最初に質問から。

みなさんが高等学校にいたときのことを思い出してください。
「あなたは、数学を何番目に重要視していましたか?」

大学入試の際に、数学を選ばずに行ける大学もあるいま、
数学の重要性に気付いている日本人はどのくらいいるのでしょうか。

前回も述べましたが、ここ南アは、数学が苦手です。
しかし、彼らのなかには(特にインド人系の方々や白人は)、
多くの人が数学の重要性について気付いています。

前回のおさらい

さて、今日のテーマは、
「インド人系校長の中・高等学校にみる数学の重要性」です。

この学校は、数学科を最重要科目と考えています。

何故それが分かるのか。

それは、担当教師の配置です。

この学校の数学への熱の入れようは、配置をみれば一目瞭然です。
せっかくなので、ご紹介。

まずGrade8から。
この学年は、昨年までばらばらの小学校で学んで、
基礎学力がばらばらの子どもたちを見ないといけません。
そのため、インド人系の若くて指導力のある先生が教えています。
内容を教え込むというより、計算問題を段階を経て指導できる先生です。



次にGrade9。
この学年には、南ア人の黒人の2人の先生が協力しながら授業しています。
南ア黒人の先生は、指導力が足りないケースが多いのですが、
この学校のように1学年で2人態勢にして、お互いに助け合うようにしているのは、とても有効です。
またその先生方をサポートするように常にいろんな先生が授業を参観しています。





次にGrade10。
この学年には、ジンバブエから来た、黒人の先生が授業をしています。
彼は、とても頭がよく、生徒がつまずくポイントをしっかりと押さえて授業をしています。



また、Grade11。
彼もインド人系の先生ですが、
基本的な問題を踏まえた後に、応用問題までの授業を分かりやすく教えられます。



そして、最後に、Grade12。
この先生は、校長の奥さんにして、この学校の数学科の全先生を束ねるHODという役目の先生。
彼女の指導力は、他の学校の先生方の間でもかなり有名で、最後の砦ともいえる最終学年を分かりやすく教えます。
私も彼女の安定感と授業のポイントを押さえた教育は、とても参考になりました。



これだけの先生を数学科に配置している学校は、
この地域で、この学校だけでしょう。
(そもそもインド人系の先生がこんなにたくさんいるのも
この地域ではこの学校くらいですが‥。)

彼らの授業を見ていると、私の活動に活用できる技がかなりありました。

私もひさしぶりに授業をしたくなりました。