市内中心地、旧市役所のすぐ隣にコンクリートがない
自然の空間がある。参道の奥に二つの祠と香炉が見える。
左側の祠が本来のもので「住屋御嶽」右側にある祠と香炉は
この御嶽から15m離れたところにあった御嶽を移転させたもの。
昔、この地に住む7歳の男の子がいた。母親が早くに亡くなったので、
継母が育てていた。この継母が悪い人で、この子がいなくなればいいと
いつも思っていた。
ある日、継母が豆を煮ていると、男の子がそれを食べたいと
欲しがるので、継母は「ビュウガッサ(クワズイモ)の葉で包んで
あげるから取っておいで。」と言った。
男の子は喜んで葉を撮りに行くが足を滑らせて崖下に落ちてしまう。
運良く途中に生えていた蔓に引っかかるが助けを求めて
7日7晩泣き通す。その鳴き声は父親にも聞こえていたが、
父親も悪い人で、男の子の鳴き声がうるさいと蔓を切ってしまい
男の子は奈落の底へ落ちて行ってしまった。
奈落の底は死んだ人が行く国で、事情を聞いた神様は男の子を
元の世界へと戻してやった。それがこの住屋御嶽であると
伝えられている。街の中にある異空間のような静かな場所。
男は入れないといわれている。