沖縄でもエイズに対する偏見や差別をなくそうと各地で
講演会などが行われた。
今から20数年前、宮古島でも感染が報告されたことがある。
当時は、エイズなんて遠い国の話と宮古では思われていた。
エイズという言葉さえ知らない人の方が多かった。
潜伏期間が10年ないし15年とも言われ、だれでもそんな
過去をさかのぼれば、思い当たるフシがないこともない。
そんなとき、本土に住む親しい友人が感染し入院先を
探すのに苦労しているという電話があった。
身近にせまりくる病気の影!
思い切って、検査することにした。
狭い島の病院では、顔が知られているので、保健所で検査が
できることを知って保健所に行った。
受付で「HIVの検査をお願いします。」と伝えたら、
「少々、お待ちください。」
と何やら、妙な雰囲気になってきた。
しばらく待たされた後、受付前の待合所で座っていたら、
大きな声で「HIVの方、HIVの方」と受付の人が呼び始めた。
さすがに検査を受けるわけにもいかず、逃げるように
帰ってきたことがある。
それも過去の話で、今では、病院で検査が受けやすく
なっているそうだ。
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