私は3月1日に八十路を迎え、貧乏と平穏無事な人生を懐かしく振り返っています。

私は生まれたとき育った土地と建物を戦時中飛行機場に接収され、4歳では父を戦闘機で、15歳には母を肺結核で亡くしました。

アベノミクス解散選挙には棄権して、民意を示そう 

2014年11月26日 | 日本の世相

 

岐阜各務原飛行場航空祭 空中給油機による給油風景

 衆議院が解散されました。首相が伝家の宝刀を抜くには、日本を輝かしい未来に導き出すために、新鮮な政策を掲げて選挙に出るのかと思いましたが、政策の先送りと、政権の自己防御だけで目新し政策はありませんでした。

 首相は、衆議院選の争点に2年前に掲げた経済政策のアベノミクスの継続を掲げています。解散は、7~9期の経済成長率が予想外のマイナス成長だったことで、年を超えてさらに下降することを恐れた政権延命策であることがはっきりしました。

 自民・公明は、選挙に掲げる争点がアベノミクスの推進だけで戦っていけると思っているのでしょうか。

 25日、ローマ法王は、欧州議会で演説して、「欧州は老いて輝きを失っている」と指摘し、人権と民主主義、平和と団結の原点に立ち戻るように求めています。「欧州統合という偉大な構想はその魅力を失い、官僚的な組織に取って代ったようだ。」と指摘して、法王は中東・アフリカからの難民と子など弱者救済を求め、地中海を巨大な墓場にしないように訴えました。

 日本の経済状況は、欧州と同様です。どんなアベノミクス策を取ろうと、欧州の現状より良くなることはありません。政府は、財政健全化の為の2020年に黒字化を目指していますが、この目標は、現状では最良の政策を採ったとしても困難であることが分かっていながら、消費税率の引上げを1年半延期すると表明したことを見ても、税収を確保することなく、借金して金を使うことしかできない現政権には日本を救うことはできません。

 今、日本に必要なのは、国連の気象変動に関する政府間パネル報告のとおり今世紀末に温暖化効果ガス削減目標をゼロとする必要があります。国債や年金資金などで投資環境を良くすることや、金融緩和や公共事業で赤字を増加させべきではありません。

 アベノミクス解散は、国民の半数以上が不要と考えています。政権延命策の選挙費用の国費700億円は政権にいる閣僚個人が負担すべきです。この争点なき衆院選に国費を使う判断をしたアベノミクス解散選挙には、投票に出かける気になりません。

 富裕層は選挙に出かけるかも知りませんが、支持政党を持たない多くの国民は、選挙で期待する政権交代が図られるとは考えられず棄権に回るでしょう。

 選挙で投票率が50パーセント以下であっても、選挙無効とする規定がありもせんから、投票を棄権した国民は、虚しい選挙結果を受け入れる他ありません。この様な、選挙を国民に強いる事の方がナンセンスだと思いませんか。

 ドイツの児童文学者故ミヒャエル・エンデは「欲望全開の生産と消費をずっと続ける人類は今世紀末に温暖化効果ガス削減目標をゼロとする道筋」を第3次世界大戦と捉え、滅びかねないのは未来であるゆえに、時間との戦争を問いています。

 最早、自分のために金を使うことしか考えない政治家に、未来の人類の生活を任す時代ではなくなったと考えたいと思います。

 近未来は、無駄をしない生活方法、限界がある資源開発競争を止め、急がず、競わず、話し合い譲り合いをするようでなければ続かないでしょう。

 国民の義務に反して、今回の選挙には参加できません。

 蘇生


日本人の平均寿命80.67歳を超えました。中高大学校同級生はまだ半数以上います。戦争を知る老人は、日本について語る場が無くなりました。

憲法は、アメリカのマッカーサーに準備してもらったかもしれませんが、一院制を二院制に、土地を国有から私有に替えたのは帝国議会草案でした。 議会の審議では自衛戦争の放棄は草案の中にあり、吉田首相も正当防衛や、国の防衛権による戦争もしないと壇上で明確に述べていました。 草案は、衆議院は反対八票の絶対多数で、貴族院の満場一致で可決しました。 ただし、衆議院では九条二項に「前項の目的を達するため」を加えて修正しました。二項は戦力を保持しないとしており、後に、自衛のための戦力が議論されることになりました。 憲法改正から68年の昨年は、安保法改正で国会や、法律家、若者、お母さんが、戦争を意識させるとして、議論されるようになりました。 平和は、日本だけでなく、世界中が戦争をしない国にしないと続きません。しっかりと政治を見て行きたいと思います。