舞踊家 木室陽一 きむろよういち おどるおどる

木室陽一の舞踊活動が、次第に明らかに。創作・舞台・即興。彼は何処に居て何処に向かうのか。現在、愛媛・中島にて島暮らし中!

うたいはじめ

2009-01-19 20:58:40 | 舞踊の営み


然るに月宮殿の有様。
玉斧の修理とこしなえにして。

白衣黒衣の天人の。
数を三五に分かって。
一月夜々の天乙女。
奉仕を定め役をなす。

我も数ある天乙女。

月の桂の身を分けて假に東の。
駿河舞。
世に伝えたる。
曲とかや。


春霞。
たなびきにけり久方の。
月の桂の花や咲く。
げに花鬘色めくは春のしるしかや。
面白や天ならで。
ここも妙なり天つ風。
雲の通路吹き閉ぢよ。
乙女の姿。
暫し留まりて。
この松原の。
春の色を三保が崎。
月清見潟富士の雪いづれや春の曙。
類ひ波も松風も長閑なる浦の有様。
その上天地は。
何を隔てん玉垣の。
内外の神の御すえにて。
月も曇らぬ日の本や。

君が代は。
天の羽衣稀に来て。

撫づともつきぬ巌ぞと。
聞くも妙なり東歌。
聲添えて数々の。
笙笛琴箜ご弧雲の外に充ち満ちて。
落日のくれないは蘇命路の山をうつして。
緑は波に浮島が。
拂う嵐に花降りて。
げに雪を廻らす白雲の袖ぞ妙なる。
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