舞踊家 木室陽一 きむろよういち おどるおどる

木室陽一の舞踊活動が、次第に明らかに。創作・舞台・即興。彼は何処に居て何処に向かうのか。現在、愛媛・中島にて島暮らし中!

かなしかなし

2010-09-24 23:23:42 | 東京の条件 work編


「まちあるきおどり」中目黒編2010年9月24日昼の回(3回目)


昨日から降り始めて心配されていた雨は、かろうじて止みとどまる。

急な変化の気候は寒さを覚えて、一面の雲は灰色で急ぐまま。



ゆく人波の中に、ほんの隙間があらわれる。
その人々の移りゆく様だけでも、豊かで、質感のリズムにあふれている。

隙間の先に積まれた荷物。
道の向こうには、きっとその持ち主が。

道を渡り、その彼のもとへ。


共に踊る。


いや、実際には、
こちらがその居住まい振る舞いから、踊らせてもらう。
できれば、明るく、強く、広いものへ。

飛び出した外の風は強く
こちらも地に近いところから、転がり起こして抗う。
道の交わりに青があり、水を漕いで進みゆくようで、
宿り木に止まり
仰げば、
宙に人、動く空、渡る橋、
高い空と橋で浮かれた空間に、ゆったりと描く。

再び橋。
この向かい風は、何やら高いところから落ちてくる。
ならば、登るつもりで、つもりで、つもりで、
えい、えい。



自分が無駄なようで、非力。
落ち着いて、止めてみて。
仰向けで、届かない空の流れに背を地に着けて対峙。

そうだ、彼のところに戻ろう。



素足の方が軽く、自在で、彼に近く感じる。
角を過ぎ、いくあてなどないように思えた人影のあった場所には、
なく。





いなくなった今でしか、正面から向かい合えない。

でも、きちんと語り合い、
明るく強く豊かに。
元気で。

元気で。
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