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スペイン旅行

2007年11月27日 | 旅 行事
この数年恒例となっている連れ合いとの海外旅行。今月はじめ、10日間のスペイン・ポルトガルのツアーに参加、スペインを東(バルセロナ)から中央(首都マドリッド)、そして南(グラナダ)、最後は半島の西端(ロカ岬)と駆け足で見て、歩いてきた。 
             
スペインというと、「闘牛とフラメンコ」に代表されるように情熱の国、陽気で活動的な人たちをイメージする。
ガイドでも、スケールの大きな建築家と芸術家が多士済々:
バルセロナの有名なサグラダファミリア聖堂(イエス、ヨセフ、マリア一家に捧げる教会)、グラナダのアルハンブラ宮殿(まるで千夜一夜ワールドのような)、首都マドリッドのプラド美術館etc.・・・じっくりと再訪したいようなスポットだった。
日本の1.3倍の国土(人口4000万)は、強い日差しに焼かれたような丘陵が延々と続く。東部バレンシアのオレンジ畑、南部アンダルシア地方に向けてのぶどう畑(背が低い)、ポルトガルに向かう南西部のコルク林(このドングリを食べた豚のイベリコ生ハムが有名)など、これでもかという感じでバスの車窓からの眺めが果てしなく続く。  
            
スペインの国家目標:自然エネルギー30%とかで、風力発電と太陽光発電の設備が目に付く。
それと、首都マドリッドなどは特に、少子化、高齢者医療の社会問題が日本以上に深刻らしい。EU経済の好調さもあり、不動産バブルとかで、サラリーマン(日本より格段に低い平均所得という。スペイン17.8万/月、ポルトガル6,7万/月)の持ち家も、中古マンションで数千万から億に跳ね上がり、アメリカのサブプライムローンに似た状態とか。(現地日本人ガイドの話)
グローバル規模の金余り、格差の拡大と言った兆候を感じる。
意外だったのは、8世紀から15世紀くらいまで、イスラム教の勢力下に置かれていたということだ。とくに、南部は地形的にアフリカ圏、北部もフランス国境ピレネー山脈でさえぎられているから当然のことかも知れない。同じラテン系のイタリアが、ギリシャ、エトルリア人などの文明を継承してローマ帝国へと繁栄した歴史とは全く違うことを強く感じた。
         
ツアーの魅力:
一、初めて一通り観て回るのに、効率が良いこと
一、添乗員の説明、現地ガイド(国家資格を持ち義務付け)からその国の最新事情が聞けること
一、一番は、何といっても、異国への同じ思いをもつ仲間との交流
今回は総勢35名:熟年夫婦12組、母と娘、熟年男性1組+単独1、喜寿の同級女性4人、仲良し熟年女性1組で、皆さん旅なれたメンバーだった。
意識して、みんなと最低一回は食事で同席、共通の話題に花を咲かせることが実に楽しい。最初の2,3日は何となく様子見、一見人見知り風も、いつしか打ち解けてひょうきんな面や自分たちでは気づかない夫婦のクセ、似たもの夫婦ぶりが少しずつ出てくるようになる。和やかな雰囲気が満ちてくる。
単独1さん:連れ合いを亡くし、年2回の海外旅行だけが楽しみとか。(但し、アメリカは全く興味なし。やっぱりヨーロッパとか)
母と娘:3年前に父を亡くした母をパートナーに、海外で日常から脱皮することが当面の張り合いになっているという娘さん。
喜寿4人組:還暦同級会から毎年海外旅行を続けているという。ケンカばかりだった夫(10年前に死去)の良さが年ごとにつのる、と若々しいリーダー格。ヒマラヤに2回登った男勝りの方も。(多分一人身)
熟年男性二人連れ:OB会で味をしめ、これで2回目の同行。(いつもは4,5人とか)
異国への高まる期待、旅は誰をもの心を開き、そして素直さや心の奥にくすぶっている夢を取り戻させる。
10日間の最後の日、皆さんと別れるとき「もう一生会うことはないだろうな」と感傷的になってしまう。一期一会、ちょっと気取った緊張感の中に、お互いの半生に共感したり、他愛ないことが深く心に刻み込まれる。(年を重ねたご褒美か?夫婦も戦友のように)



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