ご隠居さん:自我や世間の枠にとらわれず、社会の潤滑油となりたいものです。 AI時代は 人間らしい自由な発想がカッコいい

年を重ね、経験を積むにつれ、その時々の思いも変わっていく。その足跡を残しておくために

衆院選

2012年12月12日 | 政治 経済 社会 憲法
こんどの16日の選挙を前に、新聞の中盤情勢がでていた。
480議席の中、自民300超、民主80割れ、維新50以上で野党第2の可能性があり。
自民単独で軽く過半数を占める! まさか・・・
いかに民主への不満が大きいか分かる、残念!

国債をジャンジャン出して、日銀に請けさせ、公共工事で景気刺激。
自衛隊は、いまでも実質「軍」だから、「国防軍」と改正。
尖閣は実効支配を確実にするための強硬策。

阿倍総裁(自民)は、いま”躁”の状態、本当に政権を担当したら”鬱”に戻り、また投げ出すのでは?
たしかに、何か危うい感じがする。

一方、選挙後の「政権枠組み」への期待は、
「民主」中心9%、「自民」中心27%に留まり、「民主+自民」20%を合わせて、どうにか半数近くになる。
「自民」中心は男性で最多(32%)、また若い世代ほど自民参加の政権と回答。
やはり、長い間の政権能力は、自民党の方が まだ期待できる、ということだろうか??
阿倍さんが、日銀の国債引き受け、災害に強い国土強靭化のための予算200兆など、調子のいい経済刺激策もどきの
ホラ(?)を吹いたとたん、株価も上昇機運になっている。
民意・世論とは、なんと無責任なものか?
”輿論”を”世論”と言い換えたことが、大衆迎合の政治を加速した、ということを思いだす。
専門的に深く調査し、現状分析、見識を持って、政策を訴える、"政治屋"にはそういうことは望めないのだろう。

それなのに、投票日が近付くにつれ、TVからは「ああします/こうします」と調子のいい言葉が垂れ流されている。
選挙と言う”スポーツ”で勝敗を競う、候補者は皆それなりに選挙に熱くなっているだけ・・・
(実際、空手着でツキ&キックでアッピールしている自民の候補者も・・・)

論点の「原子力 ルネサンスと脱原発」「経済成長・公共投資と財政危機」「社会福祉・高齢化と消費税」「TPP・貿易立国と農業他の一部産業崩壊」「国防軍と戦争脅威」など、前向きの方向には、それぞれ危機・リスクが複雑に絡み合う。
先日、
異業種交流会で、「リスクマネジメント」の講演会に参加したが、次のようなことを思い出す。
1.日本人がリスクマネジメントに弱いのは? 
  ⇒未知への「想像力(読み)」が苦手。顕在化しないと認識できない。
   自分の頭で考えることを忘れ去っている。
2.リスクは生活の中に常に存在する。自分の責任で生きるたくましさが必要。余り人を頼りすぎないこと。
3.会社や社会に依存するクセが強いまま、働き、リタイヤーし、年金・医療制度に守られている。

たしかに、自己責任でたくましく生きているとは言えないことが多い。
うまい話(プロジェクト)には、必ず落し穴(リスク)が潜む。
でも、うまい話に乗らないとチャンスも逃げる。その見極めがリスクマネジメントの本質だ。
①前向きの方向性(プロジェクト)示すこと、②課題(リスク)をきちんとクリアーする備え
この二つはセット!
内容は違うが、①だけを約束し、②「課題への備え」がなかった自民党と民主党
今度も同じことになりそうな展開だ。

≪日本ハム 大谷投手獲得に学ぶ≫
大リーグ入りを宣言していた大谷投手(花巻東高)が、なぜドタンバで日ハムに行くことを決めたのか?
山田ジェネラルM.によると、
うまいことばかり言わないで、きちんとメリット/デメリットを説明し、納得を求めた交渉に徹したという。
大リーグ行きのメリット:高額年俸、名誉etc.
反面のデメリット(リスク):国民性の違い、過酷な競争社会、生活環境・言葉の問題etc.
これに対し、
日ハムの育成方針と若手育成の実例、社会人一年生としてのリスクの少なさetc.
そして、何年かのち、大リーグへの道も約束出来ることetc.

彼なりに、プロジェクト(夢)とリスク(不安)について、具体的に考え、自分なりの決定と覚悟をしたのだろうという。
日ハムと大谷投手が、お互いに粘り強い交渉を続け、「勇気を持って試みた(ラテン語でリスクの語源)」結果と言える。

政治家にも、うまいことを言うだけでなく、障害を乗り越える方策について熟議・熟考を重ねた上で、「勇気を持って試みる」ことを求めたい。汗をかいてこそ、権限行使が生きる。
途中で政権を投げ出したり、少々の抵抗で腰砕けになることはやめてもらいたものだ。

選挙結果:2012.12.16
予想通り、自民党の圧勝、民主は幹部議員が軒並み落選し、壊滅状態となった。
今回も僕は、自民党の批判票の立場で投票・・・
小は民主3期目の加藤公一、比例は「民主」、そして同日の都知事も「反原発の社会派弁護士:宇都宮氏」
案の定、すべて惨敗
自民党政権については、単純発想の金融政策、外交・日本中心主義など大きな不安がある。
浜矩子さん(同志社大:辛口の経済学者)の言:
「今回は「浦島太郎 政権」50-60年後戻りしてしまった。
あれだけの失政で政権交代した3年半、ほとんど”冬眠状態”だったのでは?」
まったく 同感!

2013.3.9追記:
阿倍政権は、憲法9条改正を視野に、憲法96条を改正しょうとしている。
96条「改憲は、衆参両院それぞれの3分の2の議員の賛成で発議⇒国民投票で過半数」
これを、2分の1に変えたいのだ。
曰く「日本の改憲要件は厳しすぎ、だから一回も憲法改正がない」と
憲法学者の中には、この認識は間違いという意見もある。
戦後6回の憲法改正をしてきた米国では、上下院の3分の2の議員の賛成で提案、全米50州の4分3の議会で批准が必要といい、日本より厳しいとのこと。
諸外国で、憲法の改正要件を変えるための憲法改正は例がないらしい。
自民党が2012年4月、野党時代に出した憲法草案と関連させると、真意が見える。
たとえば、24条「家族は互いに助け合わなければならない」3条「国旗、国歌を明文化」上から目線で、家庭を管理したい意向か?
生活保護や社会保障を家族に押し付けることにもつながる考え方で、まるで、戦前家族制度の復活だ。
本来、権力者が過ちを犯すのを防ぐ、その歯止めになるのが憲法、つまり国民が権力者を縛るための道具だとしたら、
実に危険な方向に突っ走っている。









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