ご隠居さん:自我や世間の枠にとらわれず、社会の潤滑油となりたいものです。 AI時代は 人間らしい自由な発想がカッコいい

年を重ね、経験を積むにつれ、その時々の思いも変わっていく。その足跡を残しておくために

景気

2007年05月12日 | Weblog
トヨタの営業利益が2兆円を超えた。
半分以上は海外で稼いだという。

今日本の景気を牽引しているのは、こういった輸出企業だというが、
この円安(120円/米$)なら、105円でもトントンの会社が多いから、黙っていても15%は増益になる。1兆円企業なら1500億円。
逆にこの分だけ、庶民の消費には不利になる。

一緒に汗をかいて支えている下請け会社はその恩恵を蒙っているだろうか??
仕事で、自動車関連の下請け(2,3次の)に伺うことが多いが、どうも反対の現象が目に付く。(”下請け”という言葉が差別した感じでイヤだが)
円安は石油、鉄鋼などの材料コストをつり上げ、一方では大手の自動車メーカーからコストダウン(否応無しの指し値が多いようだ)を強いられている。

その上、ボルト1本,塗装のささいなキズでも、容赦なく選別・返品され、ワースト会社にでもなれば発注減にさえなりかねない。→過剰品質?

つまり、大企業はアレコレ口は出すけど、カネは渋る、競争・競争の一辺倒。
トヨタに限らず、総合電機メーカーも似たり寄ったりの収益構造だ。
グローバリゼーション(地球規模化)口実にして、パートナーシップ(お互い様)のカケラも無くなりつつあるのではないか?
もう少し会社の中身を考えてみると、
協力会社(下請け)に発注する部門/担当者の品格と能力の問題があるように思う。
自分さえ良ければ・・という割り切り、相手の痛みにまで思いをかけずに思考停止しなければノルマがこなせないという状況がある。

今の経団連の会長(CANON御手洗会長)など、派遣社員の差別待遇の問題で国会で証人質疑を受けた際、「輸出企業が日本を引っ張っているから・・」と
思い上がった答弁をして、一部の有識者のヒンシュクをかった。

確かに、ここ数年で政府・官庁・財界が揃って大企業優遇政策を進めてきたといえるだろう。その結果として、格差問題がどうしょうもないほど深刻になっている。
昨日訪問した名古屋の会社は、人が集まらない、雇ってもすぐに辞めて行くと事業の将来に絶望していた。

政府:大企業優遇税制、労働者派遣法、会社分割法、ゼロ金利・円安容認など
官庁:独占禁止法の不当な取引禁止(買い叩きなど)/労働基準法の遵守などの監視業務の手抜き

何よりも望みたいことは、大組織のトップの品格・見識を上げて欲しいということだ。痛みの解る血の通った経営、それと
城山三郎の言:「粗にして野だが、卑ではない」
そういうリーダーは生まれない社会になってしまったのだろうか?

















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