ご隠居さん:自我や世間の枠にとらわれず、社会の潤滑油となりたいものです。 AI時代は 人間らしい自由な発想がカッコいい

年を重ね、経験を積むにつれ、その時々の思いも変わっていく。その足跡を残しておくために

最後の初恋

2008年10月01日 | 私生活 雑感
妻に誘われて、久しぶりに、今話題の映画を観た。
その後で、いろいろと現代の家族や愛について考えさせられた。

夫婦の愛は、いともたやすく壊れやすい。それは男が仕事や社会での上昇志向を優先しすぎること、女も家庭という縛りの中で、自由を束縛されること、が大きく影響している。
愛はささげるもの、恋は自由、奪いとるもの、とも言う。
どちらも、人間の感情や本能を充分に発揮してこそ実感できる。
現代の生活は、巨大なシステムの中で、すべて人工的、意識された時間と空間に満ち溢れていて、本当の人間的なものを見つめる余裕がなくなっているのではないだろうか。そんな日常を振り返る機会になった。

男55歳(リチャード・ギア):
手術の多忙、それが原因で妻と子から去られ、その上手術にまつわる訴訟、ついに逃れるようにキャリアを捨てた高名な外科医。
女44歳(ダイアン・レイン):
彼が泊まった海辺のペンション、そこに同じように、日常から逃れて数日間の代理オーナーを請け負っていた主婦。彼女も、浮気が原因で別居中の夫、むずかしい年頃の二人の子に倦み疲れている。

男は、ある目的、手術で亡くなった女性の夫からの誘いで、彼に会いに来ていた。
最愛の妻を亡くした初老の彼に対して、外科医としての自分のミスではなかったことにこだわる男を、女は本気で責める。なぜ、相手の気持ちを汲んでやれないのか?と。

その夜、ハリケーンで荒れるペンションで、恐怖を共にしたことがきっかけで、男女の恋が芽生えていく。男はほんとうの愛に気づいたように、初老の男に会いに行き、彼の妻を愛でる話と写真を前に心から涙する。
そこにも夫婦の深い愛を見出だした。
そして、女との再会を約しての別れ、男は外国で僻地医療に打ち込んでいる息子に共感し、そこで共に働く。
しかし、女との生活を果たすことなく、災害が彼の命を奪ってしまった。
男が初めて知った愛、最後の初恋。

女が無意識に求めている人間愛、見返りを求めない愛、その大切さをぶつけることで男を変えていく。そしてそれが男に眠っていた隣人愛として広がっていく。

(雑感:女性の憧れのリチャード様だけど、こういうシリアスな役には、ひいき身にみてもミスキャストでは??)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 法事 | トップ | ハンセン病 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿