★早咲World-No.005
コンパル春祭り将棋大会A級準決勝 対竹永国弘戦
(昭和63年3月20日)
[自戦解説:早咲誠和]
▲早咲誠和
△竹永国弘
▲7六歩 △3四歩
▲6六歩 △6二銀(A)
▲7八飛(B) △8四歩
▲6八銀(C:第1図)
△8五歩
▲7七角 △4二玉
▲4八玉 △3二玉
▲3八玉 △5二金右
▲2八玉 △5四歩
▲5六歩 △5三銀(第2図)
(A)飛車先不突で先手の様子を見る。
(B)三間飛車を選択。
(C)石田流を目指すと棒金が嫌だったのだろう。
▲3八銀(D) △3三角
▲5八金左 △2二玉
▲1六歩 △1二香(E)
▲6七銀 △1一玉
▲7五歩(F) △2二銀
▲6八角 △9四歩
▲9六歩 △8四飛
▲1五歩 △3一金
▲9八香 △4二金寄(第3図)
(D)先手は美濃囲いに決定。
(E)後手は居飛車穴熊を目指す。このあたりは18年前とはいえ現代と遜色ない運び。
(F)三間飛車から後手の棒金がないのを見越して石田流へ。
▲4六歩 △3二金寄(G)
▲4七金 △6四銀(H)
▲5七金(I) △5五歩
▲同 歩 △同 銀
▲7六飛 △6四銀
▲5六金 △4二角
▲6五金(J:第4図)
(G)後手の穴熊が完成。ここまで組むと強く戦うことができる。先手としては1五歩、
9六歩、9八香等余分な手が多すぎる。序盤は後手リード。
(H)機敏な一手。固めるのではなく飛・角・銀で攻めるのが正しい感覚。
(I)△5五歩を受けるためとはいえ、これでは辛い。後手ペースに。
(J)この指し方は今では考えられない。若さというものだろう。
△8六歩(K)
▲同 歩 △8七歩
▲7七角 △3三角(L)
▲6四金(M) △同 歩
▲8五歩 △同 飛
▲6五歩 △8八歩成(N:第5図)
(K)手筋の突き捨て。居飛車はこの歩を突く時期が少し早いかなと思うくらいで問題な
い。
(L)落ち着いた手。先手としては手の施しようがない。
(M)ここから暴れるが意味がない。
(N)大きな一着。
▲8六歩 △8四飛
▲3三角成 △同 金
▲7四歩 △8九と
▲7三歩成 △8七角
▲5六飛 △6五角成
▲5一飛成(O)△5五桂
▲6六歩(P:第6図)
(O)苦しいながらも手順に竜を作ったのは戦果か。
(P)この歩で馬が消えては後手面白くない。
△3八馬
▲同 金 △6七桂成
▲5三角(Q) △4一金打(R)
▲7一竜 △8六飛
▲7四角 △8八飛成
▲4一角成 △同 金
▲同 竜 △4七銀(S:第7図)
(Q)穴熊に対してこの角は攻防によく効く。
(R)当然の一手。穴熊は堅さが命。
(S)通常はこれで後手勝勢だが。
▲3九金打 △3八銀成
▲同 金 △5七成桂
▲3九銀 △4七銀(T)
▲3一銀 △3八銀成
▲1七玉(第8図)
(T)攻めずに△3二銀とすると▲3一銀(参考A図)で逆転。
△3一銀(U)
▲同角成(V) △4四角(W:第9図)
(U)危ない手。△3二金打が堅い受け。
(V)ありえない手。ここは▲同竜(参考B図)とすれば難解。後手玉は必死なので先手
玉を詰ますか攻防の角を抜くしかないが秒読みでは困難。
(W)以下は手駒と盤上の駒を目一杯に使って即詰み。序盤の失点が大きかったようだ。
竹永さんは穴熊を指しこなして中学生名人を一蹴した。
▲2六金 △同 角
▲同 歩 △2七金
▲同 玉 △3七成銀
▲同 玉 △3六銀
▲同 玉 △3五金(最終図)
まで、108手で竹永さんの勝ち
この対局の数日後、私は14歳で大分県王位戦の決勝で安藤耕平氏を破っての初優
勝。当時の最年少A級優勝記録となり、また最年少での県代表(宗像王位=現西日
本久留米王位戦)となった。
コンパル春祭り将棋大会A級準決勝 対竹永国弘戦
(昭和63年3月20日)
[自戦解説:早咲誠和]
▲早咲誠和
△竹永国弘
▲7六歩 △3四歩
▲6六歩 △6二銀(A)
▲7八飛(B) △8四歩
▲6八銀(C:第1図)
△8五歩
▲7七角 △4二玉
▲4八玉 △3二玉
▲3八玉 △5二金右
▲2八玉 △5四歩
▲5六歩 △5三銀(第2図)
(A)飛車先不突で先手の様子を見る。
(B)三間飛車を選択。
(C)石田流を目指すと棒金が嫌だったのだろう。
▲3八銀(D) △3三角
▲5八金左 △2二玉
▲1六歩 △1二香(E)
▲6七銀 △1一玉
▲7五歩(F) △2二銀
▲6八角 △9四歩
▲9六歩 △8四飛
▲1五歩 △3一金
▲9八香 △4二金寄(第3図)
(D)先手は美濃囲いに決定。
(E)後手は居飛車穴熊を目指す。このあたりは18年前とはいえ現代と遜色ない運び。
(F)三間飛車から後手の棒金がないのを見越して石田流へ。
▲4六歩 △3二金寄(G)
▲4七金 △6四銀(H)
▲5七金(I) △5五歩
▲同 歩 △同 銀
▲7六飛 △6四銀
▲5六金 △4二角
▲6五金(J:第4図)
(G)後手の穴熊が完成。ここまで組むと強く戦うことができる。先手としては1五歩、
9六歩、9八香等余分な手が多すぎる。序盤は後手リード。
(H)機敏な一手。固めるのではなく飛・角・銀で攻めるのが正しい感覚。
(I)△5五歩を受けるためとはいえ、これでは辛い。後手ペースに。
(J)この指し方は今では考えられない。若さというものだろう。
△8六歩(K)
▲同 歩 △8七歩
▲7七角 △3三角(L)
▲6四金(M) △同 歩
▲8五歩 △同 飛
▲6五歩 △8八歩成(N:第5図)
(K)手筋の突き捨て。居飛車はこの歩を突く時期が少し早いかなと思うくらいで問題な
い。
(L)落ち着いた手。先手としては手の施しようがない。
(M)ここから暴れるが意味がない。
(N)大きな一着。
▲8六歩 △8四飛
▲3三角成 △同 金
▲7四歩 △8九と
▲7三歩成 △8七角
▲5六飛 △6五角成
▲5一飛成(O)△5五桂
▲6六歩(P:第6図)
(O)苦しいながらも手順に竜を作ったのは戦果か。
(P)この歩で馬が消えては後手面白くない。
△3八馬
▲同 金 △6七桂成
▲5三角(Q) △4一金打(R)
▲7一竜 △8六飛
▲7四角 △8八飛成
▲4一角成 △同 金
▲同 竜 △4七銀(S:第7図)
(Q)穴熊に対してこの角は攻防によく効く。
(R)当然の一手。穴熊は堅さが命。
(S)通常はこれで後手勝勢だが。
▲3九金打 △3八銀成
▲同 金 △5七成桂
▲3九銀 △4七銀(T)
▲3一銀 △3八銀成
▲1七玉(第8図)
(T)攻めずに△3二銀とすると▲3一銀(参考A図)で逆転。
△3一銀(U)
▲同角成(V) △4四角(W:第9図)
(U)危ない手。△3二金打が堅い受け。
(V)ありえない手。ここは▲同竜(参考B図)とすれば難解。後手玉は必死なので先手
玉を詰ますか攻防の角を抜くしかないが秒読みでは困難。
(W)以下は手駒と盤上の駒を目一杯に使って即詰み。序盤の失点が大きかったようだ。
竹永さんは穴熊を指しこなして中学生名人を一蹴した。
▲2六金 △同 角
▲同 歩 △2七金
▲同 玉 △3七成銀
▲同 玉 △3六銀
▲同 玉 △3五金(最終図)
まで、108手で竹永さんの勝ち
この対局の数日後、私は14歳で大分県王位戦の決勝で安藤耕平氏を破っての初優
勝。当時の最年少A級優勝記録となり、また最年少での県代表(宗像王位=現西日
本久留米王位戦)となった。
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