安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

大切なこと

2020年01月21日 | 月刊ブログ

 新しい年は真冬の厳かな匂いがします。お正月には、積雪が見られる年も多く、真っ白いイメージがあるのですが、今年は、明るく過ごしやすいお正月でした。

 毎年恒例の初詣に家族と出かけ、家内安全のお祓いをしていただきました。無信心で勝手ですが、これでこの一年、家族が無事に過ごせるような安心感を得ることができました。

 

 寒さが本格的になった連休には、あちこちから成人式のニュースが聞こえてきました。このような大きなイベントを成功させるためにはたくさんの人の手が必要ですが、「成人式実行委員」として成人式の運営に携わっているのは、今年20歳になる新成人と、来年20歳になる佐世保市民から名乗り出た有志達です。本校からもその実行委員として、ずいぶん前から検討委員会に出席している学生たちがいます。本来ならば祝ってもらう立場の当人が、式典のお世話をして式典を成功させようとすることが、人の役に立つ仕事を目指す者としても、素晴らしいことだと感心しました。

 そして、成人式は、大きくなったわが子を送り出すご両親にとっても、晴れやかで感無量の一日になったに違いないと思います。この晴れ姿のために1年前から準備をされると聞いています。式典が無事に滞りなく執り行われることを、心からお祈りしました。

 

 学校では、新年初出勤の日には、学生たちからの年賀状が机上に届いています。後期の授業で、社会人として必要なビジネスやパソコンの勉強に取り組んでいる卒業年次生が、授業で作成したものです。

 それぞれがフリー素材を使って個性ある年賀状を作成していました。宛名もパソコンで印字されていて、そのスキルも習得したのでしょう。しかし、私が楽しみにしているのは、そこに直筆で一言二言、書いてくれている言葉です。もちろん、そのバラエティに富んだそれぞれのアイディアやセンスも楽しみですが、手書きで書き加えられた一筆は心に沁みてきます。授業のやり方や学生たちへのちょっとした声掛けが、いつまでも学生たちの記憶に残っていることも、嬉しいことです。年の初めの学生たちからの年賀状は、これからの1年を乗り切るエネルギーになる、十分すぎるプレゼントでした。

 

 先日、早期出社で1月から地元の市役所に採用になった学生が、初仕事帰りに学校に立ち寄ってくれました。辞令の交付だったそうで、その実際の辞令も見せてくれました。そこには、配属された部署名の他に、初任給の額も印字されていて、いよいよ公務員として仕事をしていくのだと、こちらも嬉しくなりました。そして当人も、公務員としての自覚と責任の重さを感じたのではないでしょうか。初めてもらうお給料は、その額以上の価値と重さを実感させたことでしょう。

 

 衣食住のどれに一番重きを置くかという質問をされたことがあります。着るもの、食べるもの、住むところもしくは暮らし方について、どの部分を大切にしているかという価値観の問いかけでしょう。自分のことでは、健康のもととなる「食」を中心としていることを自覚しています。おいしい食事は人を幸せにします。おいしい食事を提供できれば人が集まり会話が弾みます。そして作った私も笑顔になれます。

 自分の好みの洋服やブランド物の装飾品を身にまとった時に幸せや満足感を感じる人もいるでしょう。立派な住まいで快適な暮らしをすることを目標として頑張っている人もいます。それが人それぞれの価値観なのだと思います。

 しかし、その枠を超えて、人生には「大切なこと、大切な人、時」があります。自分が勝負しなければならない時、または相手のことを思って行動するときです。その時こそ、自分の持っている時間や能力、行動力、お金を使うことが、その価値を何倍にも膨らませることができるのではないかと思います。

 卒業を控えた学生たちにも、そのような時が来ることでしょう。公務員試験は、そのスタートでした。仕事や生活でやらなければならないことが山のように積み重なっても、その時々で、最も大事なことを選択して取り組む「思い切り」も、また大切になってきます。

 日々、自分自身の判断で優先順位をつけて行動するとき、何を選択するかが、その人の価値観なのです。プライベートでは自由に、そして仕事や他と関わるときには、十分に考え今やるべき大切なことは何かということを考えられる大人になってほしいと思っています。

 

 冬枯れの庭に、1月になっても大した雪も降らない温暖化の今日、寄せ植えのカラーリーフプランツが好まれています。様々な色を持つユキノシタ科のヒューケラや鮮やかなシソ科のコリウス、細葉のカレックスなどとともに、秋咲きの真っ赤なケイトウがまだ健在の寄せ植えです。一つだけでは目立たないリーフ(葉っぱ)が寄せ植えすることによって彩のハーモニーを醸し出しています。調和も、また、大切なことですね。

photo by mizutani

 


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