
名鉄の神宮前駅で降りる。改札口を出ると、駅ビル?らしきものは工事中で普段の姿が見えません。工事中の案内板の言葉が面白い。関西ではおそらく見かけない書き方だと思います。
表に出ると、そこはレトロな世界。風景は昭和の中ごろのままという印象です。工事中のビルがタイムマシンだったのかと思える世界。跨線橋から見る喫茶店。神宮前商店街の和菓子屋さん。このレトロ感はすごい。
片側二車線の大津通りを渡れば、神宮の敷地。これを熱田の杜と呼ぶらしい。
歩道を南へ歩いて、きよめ餅総本家の横から、その杜へ入り始めたものの、案内地図を見て神宮の正門はこちらではないと思いなおし、杜に添って南下、正門から入りました。
熱田神宮へやってくる(お参りするとは言わない信心のなさ!)のは、2度目です。この前はいつだったろうと探してみると、2007年8月に家族で来ています。前にもこのブログで書いたことがあると思いますが、関西に住む者にとって、中京圏や名古屋ってそんなに用事がありません。東京へ行くよりずっと訪れる回数が少ない。乗り換え等で通過することを除けば、訪れることが少ないというよりほとんどない。そうして一回り(還暦)が過ぎ、ようやっと、近頃名古屋や中京圏を歩いてみようという気持ちになりました。
杜の中は、15年前と同じ印象です。街中と違って境内がそんなに変わるはずはないのですが、ほっとします。佐久間灯篭を見て、大楠を見て、本宮に向かいます。すると、本宮前の広場に人だかりが。テントが張ってあり、刀剣を作っているようです。草薙神剣の熱田神宮ですからね。もらったパンフレットによれば、鍛錬奉納といって、神前で技術と打ち上げた刀を奉納するという行事だそうです。
その様子をたまたま見られたのですが、炭で熱くなった鉄を槌で打つと、見学者にまで火花が飛んでくのがリアルでした。また、時間がたつほどに、打つ音が純にきれいになっていくような気がします。珍しいものを見せてもらいました。本宮の社殿は、素人には難しいことはわからないのですが、お伊勢さんと似た感じ。これを神明造りというんだって。
お参りのあとは、くさなぎ広場へ戻って宮きしめん。今回の一番の楽しみは熱田神宮で宮きしめんを食すこと。15年前にはここできしめんを食べていません。写真(デジカメですからデータですが)が残っていることって大事ですね。15年前のその日、昼ご飯は、今はなくなってしまった名古屋港イタリア村で食べていましたわ。宮きしめんは、その後ジャズドリーム長島にある長島店で食べたことを記憶はしているのですが、どんなものを食べたのか、うまかったのかそうでなかったのかを全く覚えていません。今回はおすましきしめんを注文しました。
杜のなかできしめんを食べるっていいもんですわ。ここで食べられてよかった。ビルの中の店舗で食べるのより、何倍もおいしく思えます。暑いときは汗を拭きながら、寒いときは湯気を感じながら食べるのがいいなと実感したような次第です。
(つづく)
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