元TBSスポーツ担当アナウンサーの石川顕さんが一般の人向けに、すぐにでも実践できるような、話し方のテクニックやコツを記した一冊。
本屋でいったん「面白そう」と思いながら結局買わずに帰ってきてしまい、あとでアマゾンで買った一冊です。「早口で知的に見えるのは久米宏さんくらいのも の」というクダリが家に帰っても忘れられず、アマゾンで探しました。もちろん筆者の名前も本の正確なタイトルも覚えていません。最近はありがたいことにア マゾンには「なか見!検索」というのがあって、本屋で立ち読みするように冒頭の何ページかが読めるようになっています。その中に「早口で知的に見えるの は…」を見つけましたのでこの本に違いないと購入したのです。
ハウツー本ですから、あまり中身については言わないほうがいいと思いますが、まずは声を出す姿勢や表情。なるほどこういうことならまねもできるかもしれません。本を読んでから普段の姿勢に気をつけるようになりました(いつまで続くことやら)。
先ほどの「早口で知的に見えるのは…」というのは、話のうまい人はたいていゆったりとした話し方だ、せかせかした話し方や早くしゃべろうとする人に話の名手はいない。そう筆者はいうのです。ゆっくりしゃべるのなら私にもできるかもしれないと思ったわけです。
結婚披露宴の司会も数多くこなしてきた筆者ですから、数々の名スピーチも紹介されていますが、気に入ったのをひとつだけ。場の空気を読む挨拶という項で、こんな乾杯の発声があったと紹介しています。
いや、みなさん、今日は暑かったですね。喉カラカラですねえ。もうグラスにはよく冷えたビールが注がれています。まずは乾杯しましょう。そのあと一分間だけ私にお耳を貸してください。では乾杯!
どうです。歓迎会や送迎会、忘年会などで挨拶や乾杯のスピーチでうんざりすることもよくあると思いますが、こういうスマートなスピーチをする人もあるのですね。もっともこの発声をした人もアナウンサーだったそうです。
便利なことに敬語についても勉強する章があります。敬語に自信のない人も安心です。
一冊の本を読んだだけで話し方が上手になるはずはないのですが、なんとなく手元に置いて、折りあるごとに開いてみたいような、そんな気にさせる一冊です。自分の言葉が、聞き手の心に深く届けばいいなと思っている人はどうぞ読んでみてください。
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