10歳の少年が犬の散歩中に交通事故で亡くなるが、その原因を突き止めようと大学生の秋元静が大学助教授の間宮とともに事故の周辺状況を明らかにしていくおはなし。
一冊の重みからすると、かなり大切な要素が抜け落ちてしまったような気もしますが、私はこのメモで作品を思い出すことができると思います。
若いっていいねぇ、みずみずしくて。自分の学生時分のことを思いながらページを進めたことです。
ミステリーですからさまざまな仕掛けを持ち込むのは当然として、後半で主人公と考えられる秋元が亡くなったと思わせるところはたぶん一番大きな仕掛けで、主人公なしでお話しは続いていくものなんだと発見をしたような気になったことです。騙されました!
お話しを語っていくのは神の視点、三人称小説なのですが、中に秋元の語りやつぶやきがちりばめられているところも(違和感なく)自然な感じで、私にとっては新鮮。妙といえば妙。味わいどころかなとも思います。
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