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ぶろぐのおけいこ

ぶろぐ初心者は書き込んでみたり、消してみたり…と書いて19年目に入りました。今でも一番の読者は私です。

白鳥庭園   ~「歌行燈」の続きに~

2022-07-26 19:39:01 | PiTaPaで歩く

 昨年の12月に、名古屋駅近くのセルフのうどん屋さんに入ったことがきっかけで、桑名のうどん屋、「歌行燈」へ行ってみたいと思いました。桑名に行くならと、東海道中膝栗毛の桑名宿前後を読んでみました(現代語訳だけど)。桑名のひとつ江戸寄りの宿が宮宿。このふたつの宿は七里の渡しでつながれていた。では、宮宿とはどんなふうになっているのだろうという興味で、名古屋へやってきました。

 宮の渡し跡に行くなら、ほかに訪れてみたいと思うようなものはないかと探したら、堀川を渡った向こう岸に白鳥庭園という庭があることがわかりました。こんな埋め立て地に庭園って似つかわしくないと感じたのですが、それもそのはず、この庭園がある場所は、もともと貯木場だったらしい。白鳥庭園から、名古屋学院大学名古屋キャンパス、名古屋国際会議場までは、林野庁管轄の巨大な貯木場だったそうです。それを名古屋市が買い取った。1989年に世界デザイン博覧会という博覧会があり(まったく記憶にありません)、その白鳥会場だったそうです。

 堀川沿いを歩いて白鳥庭園に行ってみました。大きな庭園です。12月に訪れた徳川園よりずっと大きい。しかし、なんとなく徳川園を思い出すようなレイアウトであるような気がします。調べてみると、白鳥庭園も徳川園も池泉回遊式日本庭園。さらに、「中部地方の地形をモチーフに、築山の『御嶽山』、そこからの水の流れを『木曽川』、流れの水が注ぎ込む池を『伊勢湾』に見立て」た白鳥庭園、「立体的に迫る大きな岩組みや配置された山、大曽根の瀧、渓流、龍仙湖、牡丹園、菖蒲田を木曽山脈、木曽三川、伊勢湾、濃尾平野に見立てた」徳川園。似ていて当然かもしれません。

 素敵な庭園です。しかし、どことなくまだ若い。庭園は1983年から整備が始まったそうですから、年齢は40歳ほど。また日本庭園だと思っていたら、ちょっと洋風に造った部分もあるというちょっと不思議な庭園でした。それに庭園の隣にマンションがあって、現代版借景のよう。このマンションの住人たちは、この庭園を自分の庭のように毎日見下ろせる。贅沢だなと思いました。

 白鳥庭園と徳川園の共通入場券があるそうです。調べてみると、どちらの庭園も地下鉄名城線の駅から徒歩圏内。地下鉄一本で行き来できるわけです。両庭園のハシゴを一度してみたいものです。

 芝生広場の奥に変なカラスが1羽いて、半分くちばしを開いた状態で、あちらこちらをきょろきょろしています。なんとなく間抜けな感じがして面白いと思って写真に撮ったのですが、暑いので、呼吸によって体を冷やしているのだそうです。

 白鳥庭園を出て、国際会議場まで歩いてみました。たぶん、自分は元貯木場の(かつての水の)上を歩いています。白鳥貯木場は名古屋城築城のための材木置き場がルーツだそうです。隣の堀川を北へ進めば名古屋城。なぁるほどと思いました。それから先ほどの宮の渡し公園で見た看板に書かれていた伊勢湾台風のことを思い出したのでした。伊勢湾台風の被害の大きさはよく知られたところですが、熱田区のこの辺りでは、台風によって流された貯木場の木が家屋等の被害を大きくしたと書かれていました。

 名古屋国際会議場のセンチュリーホールではその日の夕方、さだまさしコンサートが行われる予定らしく、スタッフたちが準備に忙しそうでした。このホールの座席数3000余。さすが名古屋。私の住まいする県にはそんな大人数が入れるホールはありません。

 そこから堀川を渡って、熱田神宮に戻ります。神宮辺りは、なぜだかうなぎ屋が多い。マスクを通して香ばしい匂いが進入してきます。きよめ餅をお土産に買って帰りましょう。とても懐かしい趣のある神宮前商店街を通って、JRの熱田駅に着いた頃、土砂降りの大雨になりました。なんとか逃げ切りという状態でした。

(おしまい)


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