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こちらは、2014年7月15~17日まで
1号とふたりで韓国へ行ってきたときの記録になります。
職場に無理を言っての休暇なので、3日が精一杯でした。
記事自体が少し古いですが、何らかの参考になれば嬉しいです!
… … … … …
ソウルウォーキングツアーが始まりました。
こちらの 『徳寿宮』 には、美術館があることもあって、今まで何度となく訪れています。
しかし、今回はガイドさん付きなので、どんなお話が聞けるか、わくわくします。
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「中和門」 をくぐる前にある階段ですが、その真ん中に石のレリーフがあります。
以前から階段の中央にあって、邪魔だとしか思っていなかったこのレリーフですが、
今回、この謎が解けました。
消えかかっていますが、一対の龍が彫られているそうです。
爪が7つあるものは、身分が高い (王ではなく皇帝) を象徴しているのだとか。
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「中和門」 をくぐると 「中和殿」 が見えてきます。
平日にもかかわらず、学生 (ほとんど高校生) の姿が多いのは、
最近国の歴史に関する建造物を実際に歩いて見る授業が盛んだからそうです。
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よく歴史ドラマに登場する背景ですね。
この宮殿前の広場では、王の即位式や朝礼や外国からの使者の接見など重要な行事が行なわれ、
臣下は位に応じた石柱の位置につきます。
正一品、従一品、 ・・・ 正九品、従九品 まであって、数字が少ないほど高位になります。
そして 「従」 より 「正」 の方が位が上だそうです。
王に向って左側に 「従」 の武官が、右側に 「正」 の文官が並び、
左右合わせて両班と呼ばれたそうです。
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さて、先ほどの龍のレリーフですが、ここは王様しか通ることが許されていませんでした。
では、どうやって王様はここを通ったか?
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答えは、駕籠 (かご) に乗って、この上を通られました。
だから階段は必要なかったわけです。
横の階段は、駕籠を持つ臣下が通るためのものですね。
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「中和殿」 を背後に、王様が座られた位置から広場を見渡してみました。
ここでどんなことが起きたのか、歴史をもっと学びたくなりました。
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その横では、学生たちが思い思いにくつろいでいます。
校外学習というより緩い感じで、みんなで記念撮影したり、座って談笑したりしていました。
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「中和殿」 の中に目をやると 玉座の後ろに立派な屏風があります。
“日月五峰図” と呼ばれるもので、朝鮮時代には必ず玉座の後ろに置かれていました。
この屏風に描かれているのは5つの峰、太陽、月、滝、松で、
太陽は “王” を、月は “王妃” を表していると聞きます。
また陰陽五行説に基づき、月と太陽はこの宇宙の陰と陽を表し、
描かれている全体で天界、地界、生物界の生命力を表しているとの説もあります。
ガイドさんが、この5つの峰は、白頭山(ペクトゥサン)・妙香山(ミョンヒャンサン) が北朝鮮にあり、
雪岳山(ソラクサン)・智異山(チリサン) が韓国本土にあることを教えてくれました。
残りの1つは、漢拏山(ハルラサン) で、ご存じのように済州島にありますよね。
だから現時点では、すべてを見られないそうです。
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天井には龍の飾りがあります。
この龍の7本の爪に注目! だそうです。
韓国は陸続きの中国に幾度となく脅かされてきました。
その中国の皇帝に配慮して、龍の爪は4本以下に。
しかし、中国に対抗しようとか独立した意思を見せるのには爪を5本に、
では7本の爪は、「中国の皇帝よりこちらの方が身分が高いぞ」 という象徴だったようです。
このときの情勢がそうさせたんだとか…
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このネット、ガイドさんに聞くまでは、宮殿を汚す鳩やツバメ除けかと思っていましたが、
軒下に鳥が巣を作る → それを狙ってへびが山から下りてくる → 王様がへびに狙われて危ない
とのことでネットがかけてあるそうです。
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ガイドブックには書かれていないいろんな知識を聞かせてもらい、
今まで何度となく訪れていた 『徳寿宮』 の見方も変わりました。
これだからソウルウォーキングツアーは、やめられません。
ポチっと押して頂くと皆さんには何もありませんが、しゃかしゃか母がHappyになります
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