「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

(MLB)セイバーメトリクスとOPS<2024.1.13

2024-01-14 22:17:26 | MBL & プロ野球

私が、OPSという指標に気が付いて注目するようになったのは去年からです。それほど野球に興味があるわけではありません。
翔平君を応援するうちに少し野球の勉強をしました。そこでOPSを知り、今メジャーの打者評価で重要視されていることを知りました。少し説明します。

※計算式は、簡単で・・・
OPS⇒「On-base Plus Slugging」
出塁率(OBP)「On-Base Percentage」+長打率(SLG)「Slugging Percentage」
数字が大きいほど優れていると評価します。

※評価の一つの基準
(開発者であるビル・ジェームズの評価)
A(素晴らしい).9000以上 
B(非常に良い).8334 – .8999
C(良い)   .7667 – .8333
D(並 )   .7000 – .7666
E(平均以下) .6334 – .6999
F(悪い)  .5667 – .6333

※『セイバーメトリクス(SABRmetrics, Sabermetrics) 』という考え方が、ビル・ジェームズにより1970年代に提唱されました。
ごく簡単に内容を書くと・・・
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%AF%E3%82%B9
「野球においてデータを統計学的見地から客観的に分析し、選手の評価や戦略を考える分析手法である。」
「OPSは、その中の打者評価の重要指標の一つです。」
◎打席あたりの総合的な打撃貢献度を表す指標
◎得点との相関関係が非常に強い
◎セイバーメトリクスでは重用される指標

※考え方自体は、1970年代からありました。
でも、野球関係者の認識は昔ながらの経験重視でした。新しい考え方を採用としようとは、しませんでした。

「セイバーメトリクス」を実際にチーム編成に活用し大成功を収めたのが、ビリー・ビーン氏です。
2000年代、オークランド・アスレチックスのGMとしてチーム編成を考えるのに「セイバーメトリクス」を活用しました。
それが実際に成功して良い結果が得られたので、それからメジャーで「セイバーメトリクス」の考え方をチーム編成に取り入れる球団が増えていきました。今では、非常に重視されている・と言っていいと思います。
(まだ昔ながらの、ドンブリGMも残っています・・)

※メジャーで「セイバーメトリクス」の考え方をチーム編成に取り入れるようになってから、まだ20年くらいだと思います。
その中の打撃評価の重要指標である「OPS」が打撃指標で一番重要視されるようになったのは、ごく最近と言えます。
その構成要素である「出塁率」と「長打率」も同じように重要視されるようになりました。
メジャーでは「出塁率」ランキングが一つの項目になるほど普及してきました。

※周回遅れの日本の野球では、まだ「セイバーメトリクス」を取り入れているとは言えないでしょうね。
だから「OPS」「出塁率」「長打率」が軽視されます。
昔ながらの経験を重視する練習をしているから、特に打撃部門では、どんどんメジャーから遅れています。
2023年の阪神優勝には、「出塁率」の要素を取り入れています。四球を増やすように岡田監督から厳しい指導があり査定項目にもなり、それがチームとしての「出塁率」を高めた結果が優勝です。

※OPSが重要な打者評価の指標である証拠は、メジャーの過去の偉大な打者の生涯OPSランキングを見れば分かります。過去の偉大な打者は、軒並み上位にランクインしています。
その多くの選手が活躍した時代には、OPSの指標はありませんでした。過去の偉大な打者は、全員OPSの数字が高いという単純な事実があっただけでした。
セイバーメトリクスが過去の膨大なデータから統計学的に導き出された考え方だからです。統計学的に分析された多くの指標があります。その中の重要指標の一つがOPSです。

※MLB「生涯OPSランキング」トップ30
順位 選手(MLB在籍) OPS OBS出塁率 SLG長打率
1 ベーブ・ルース
(1914~1935) 1.164 .474 .690
2 テッド・ウィリアムズ
(1939~1960) 1.116 .482 .634
3 ルー・ゲーリッグ
(1923~1939) 1.079 .447 .632
4 バリー・ボンズ
(1986~2007) 1.051 .444 .607
5 ジミー・フォックス
(1925~1945) 1.037 .428 .609
6 ハンク・グリーンバーグ
(1930~1947) 1.017 .412 .605
7 ロジャース・ホーンスビー
(1915~1937) 1.011 .434 .577
8 マニー・ラミレス
(1993~2011) .996 .411 .585
9 マイク・トラウト
(2011~現役) .994 .412 .582
10 マーク・マグワイア
(1986~2001) .982 .394 .588
11 ミッキー・マントル
(1951~1968) .978 .421 .557
12 ジョー・ディマジオ
(1936~1951) .977 .398 .579
13 スタン・ミュージアル
(1941~1963) .976 .417 .559
14 フランク・トーマス
(1990~2008) .974 .419 .555
15 ラリー・ウォーカー
(1989~2005) .965 .400 .565
16 ジョニー・マイズ
(1936~1953) .959 .397 .562
17 ジム・トーミ
(1991~2012) .956 .402 .554
18 トッド・ヘルトン
(1997~2013) .953 .414 .539
19 ジェフ・バグウェル
(1991~2005) .948 .408 .540
20 メル・オット
(1926~1947) .947 .414 .533
21 ラルフ・カイナー
(1946~1955) .946 .398 .548
タイ・カッブ
(1905~1928) .946 .433 .513
23 ランス・バークマン
(1999~2013) .943 .406 .537
24 ダン・ブローザース
(1879~1904) .942 .423 .519
25 ウィリー・メイズ
(1951~1973) .941 .384 .557
26 アルバート・ベル
(1989~2000) .933 .369 .564
エドガー・マルティネス
(1987~2004) .933 .418 .515
28 ブラディミール・ゲレーロ
(1996~2011) .932 .379 .553
デビッド・オルティーズ
(1997~2016) .932 .380 .552
30 チッパー・ジョーンズ
(1993~2012) .930 .401 .529
アレックス・ロドリゲス
(1994~2016) .930 .380 .550
ハリー・ハイルマン
(1914~1932) .930 .410 .520


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