「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

南部ドネツク、ヴフレダル要塞陥落の経緯とウクライナ参謀本部の無策<ウクライナ紛争2024/10/08

2024-10-08 19:22:41 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.10.7
①ウクライナ人記者、ヴフレダル喪失は戦略的にも深刻な問題を引き起こす
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-journalist-loss-of-vhledal-poses-serious-strategic-problems/
戦況図
2024.09.9
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/on-the-928th-day-of-the-invasion-russian-forces-occupy-vodian-while-attempting-to-encircle-vhledal/
2024.09.3
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/situation-worsens-near-vhledar-in-donetsk-region-as-russian-troops-advance-10km-in-eight-days/

ヴフレダルVuhledar要塞がどのように陥落したかは、9月3日からの航空万能論の戦況略図を見れば時系列で分かります。
9月3日の戦況略図には、ことに入ってロシア軍が占領地を拡大した部分がピンク色で示されています。
それ以前から分かりますが、この時点でロシア軍がやろうとしていることは明確に分かります。

ヴフレダルVuhledarの外郭の防衛拠点を攻略して包囲する行動が明確に見て取れます。
包囲して補給を困難にして弱らせて周辺の拠点を制圧して最後に目的の拠点を直接包囲した後、総攻撃をかけて攻め落とすのは、これまで何度も見たロシア軍の常套戦術です。
バフムト、アウデイーイウカその他全部同じ攻撃方法です。
ロシア軍が攻撃を意図している重要拠点を放置して陥落するのに任せるのもウクライナ参謀本部の変わらない対応方法です。

思考能力が欠如しているのがキエフ政府とウクライナ参謀本部に毎回みられる無責任と無能力体質です。
・・・・・
「やばいんじゃ、ないですか❓」
「いいんだ、ほっとけばなんとかなるよ」

・・・・・・
「陥落しました!」
「精一杯、頑張ったんだから仕方がない」

・・・・・・・
信じられないかもしれませんが、大体こんなことが毎回繰り返されます。
アウデイーイウカの時は、ザポリージャ戦線での攻撃に熱中して、ロシア軍がアウデイーイウカを総攻撃しているのに数旅団しか増援部隊を送らず、見殺しにしました。

ヴフレダルVuhledarは更に酷く、クルスク戦線には増援を送り込むのに、ヴフレダルVuhledarには言い訳できる程度の弱小部隊を少し送り込んで徹底抗戦を命令して見殺しにしました。

その経緯が①の記事に書かれています。
コメント欄を読むと、より詳しく分かると思います。

何度か書きましたがアウデイーイウカはドネツク州防衛の最重要拠点であり、ここは何としても防衛しなければなりませんでした。アウデイーイウカを失い、その後適切な対応をせず放置した結果、ロシア軍は、アウデイーイウカ陥落からたった5か月程度で、ドネツク西部の最大の重要拠点のポクロウシクPokrovskの東8km地点まで進出して、中部ドネツクの他のエリアを攻略中です。アウデイーイウカからポクロウシクPokrovskまで約40kmです。このうちの32kmを5か月で進撃しました。

結果、これでドネツク州全体のウクライナ軍の補給が苦しくなりました。特に補給困難に陥った南部ドネツクの東の難攻不落のヴフレダルVuhledar周辺をロシア軍が攻略し始めて、結局ヴフレダルVuhledarの包囲を完成させました。ここまで約1か月。包囲が完成した後は、1週間程度でヴフレダルVuhledarが陥落しました。

どんな強力な要塞であろうと増援部隊を送り補給をしなければ、やがて物資と兵員不足に陥り陥落します。
この常識的なことを、キエフ政府とウクライナ参謀本部は毎回無視します。

こうしてドネツク州の中部と南部では、ウクライナ側の強力で重要な要塞地帯は、ほぼ全部ロシア軍が攻略することに成功しました。

もうウクライナ軍が、ドネツク州中部と南部の東側(現在のウクライナの支配地)を防衛することは、不可能です。
ドネツク州西部に防衛ライン(拠点や塹壕など)を急いで建設して、そこでロシア軍を迎撃するしかロシア軍を止める方法はないと思います。
これも緊急にやらないと間に合わないでしょう。
間に合わなければロシア軍が、更に西のザポリージャ州やドニプロ州に進撃するのを阻止できないと思います。

このウクライナ(ドネツク州)の非常時にキエフ政府とウクライナ参謀本部は、ドネツク州の危機を放置してクルスク侵攻作戦に全力投球していました。今もしています。

西側がウクライナにテコ入れするなら、キエフ政府とウクライナ参謀本部の幹部を全部追放して総入れ替えしないと、支援するだけ無駄だと思います。
そんな無駄を2年半以上、続けてきた西側の頭の足りなさも相当なものだと思います。
普通に思いませんか❓
(バカでないのか❓⇒バカそのものです!)

ウクライナ軍の将兵や「まともな」ウクライナ国民は救われません。
今の状況を言うなら太平洋戦争の敗戦に近いころの旧大日本帝国と大体同じです。
それを気楽に支援して利用する西側は、本当の「極悪」だと思います。
私の目から見ると極悪の限りを尽くしているのは西側です。そもそも西側(ほとんどアメリカ)がロシア潰しを画策しなければ、そもそもウクライナ紛争は起きなかったと思います。

イラク戦争(2003年)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%82%AF%E6%88%A6%E4%BA%89

このイラク戦争と全く同じ構図です。
この時は多国籍軍を編成して直接侵略しました。
今回は核戦争が怖いのでウクライナに代理戦争をやらせています。
違いはイラクは弱かったので簡単に叩き潰せました。
ロシアは西側の想定より遥かに強かったので叩き潰すことが出来ず、反対に傀儡のウクライナが叩き潰されそうになってきました。
「イラク戦争⇒成功」
「ウクライナ紛争⇒失敗しつつある」

このような違いがあります。
「勝てば官軍」でイラク戦争は胡麻化しました。
ウクライナでは西側が「負ければ賊軍」になりそうです。
この不始末を、どうしますか❓


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


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