「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

相模トラフ巨大地震と南海トラフ巨大地震<2024.1.16

2024-01-18 01:32:03 | 自然災害・気候変動

相模トラフ巨大地震
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B8%E6%A8%A1%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%95%E5%B7%A8%E5%A4%A7%E5%9C%B0%E9%9C%87

地震には主に二つの原因があります。
断層型地震
1995年阪神・淡路大震災
2016年熊本地震
2024年能登半島地震
などが、これに当たります。断層が、ずれることにより起こる地震です。

もう一つにプレート型地震(海溝型地震)があります。
こちらは、海側のプレートがもう一方の陸側のプレートの下に沈み込み、巻き込まれた陸側のプレートの圧力が限界に達し陸側のプレートが跳ね上がることにより起こります。
2011年東日本大震災
1944年昭和東南海地震
が、このタイプの地震です。

近い将来発生が予想されている、南海トラフ地震もそうです。
やはり発生が予想されている関東直下型地震もこの例です。

日本の近海のプレート図
https://www.komazawa-u.ac.jp/~fumio/k2020/e-earthquake/e-1.html

しかし、プレート型地震で比較的記録が残っていて周期性や被害の規模が(比較的)分かりやすいのは、南海トラフ地震だけです。

東北太平洋側プレート地震は、2011年東日本大震災が起きて初めて、周期性・津波被害の規模などが判明し、また特に津波被害に対しての警戒感が高まりました。

もう三つプレートの境界型地震があります。
①千島海溝大地震
②能登半島東側のユーラシア・プレートと北米プレートの境界線で起きるであろうプレート型地震
③相模トラフ地震

まだ地震については、研究が始まったばかりと言えます。
①は、比較的頻繁に地震が起きていますから研究が進めば何らかのことは分かると思います。

②は、ほぼ何も分かっていないと言っていいと思います。これから研究を始めるレベルです。文書的記録が、ほとんどありません。また、これまでの地震研究は主に東海地方から西日本にかけて研究されてきたと思います。

その意味で①②③は、これから研究するべき課題と言えます。

※私は東京に住んでいますから今回は、③の「相模トラフ地震」を考えてみます。
実は、これも良く分かっていません。
相模トラフ大地震と確認されている大地震は、現時点で二つしかありません。
1703年元禄関東地震
1923年大正関東地震

1855年安政江戸地震は震源断層が特定されておらず、現時点では「相模トラフ地震」なのか、断層型地震なのか不明です。
※⑦普通に考えると、南海トラフ地震が(1854年 南海トラフ巨大地震である安政東海地震)起きています。この巨大地震の余震である可能性があります。「相模トラフ地震」ではないとも考えられますし、巨大南海トラフ地震がやや小型の「相模トラフ地震」をサイクルとは無関係に誘発したとも考えられます。

江戸に近い「相模トラフ地震」ですら、この程度しか判明していません。江戸幕府が開設されるまでは、関東地方の大地震の記録が、ほとんどないからです。

1855年安政江戸地震が非常に問題でこの地震が、「相模トラフ地震」なのか断層型地震なのかにより、周期性がまるで違ってきます。

④1703~1855 152年
⑤1855~1923 68年

⑥1703~1923 220年

ただ、⑤1855年安政江戸地震を含めるとプレート型地震にしては、極端に周期が短いと言えます。
もっと頻繁に地震が起きている南海トラフ地震でも、最短のサイクルは90年です。

ですから(あくまで、現在分かっていることを元に考えると)「相模トラフ地震」の一番近い周期は⑥220年の可能性があります。ただ、これも南海トラフ地震と違いその前が今の時点では、全然分かりませんので周期性を220年と考えるのは、かなり危険です。

⑤68年の周期は仮にあるにせよもう時間が過ぎています。
④の152年なら、該当するのは1923+152=2075
⑥220なら、1923+220=2143

現在の通説は❓
『南関東のどこかで、マグニチュード7の地震が30年以内に約70%の確率で発生すると予測・・・』

何を根拠にこの数字を出しているのか分かりませんが・・
周期性に着目するなら、もう少し先になります。
ただし、これは確定的に言えることではありません。
1703年元禄関東地震の前に起きているであろう「相模トラフ地震」の発生した年が特定されていないから周期性の根拠が薄弱だからです。

このように具体的に考えていくと、◎年以内に◎%の地震発生確率の根拠は、実に怪しい部分があります。地震対策を進めたいから、故意にこのような予測を出しているのかもしれませんが、どうかな❓と思います。

※むしろ警戒するべきは、富士山の噴火です。
前回の噴火は、1707年の「宝永噴火」

南海トラフ巨大地震
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E6%B5%B7%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%95%E5%B7%A8%E5%A4%A7%E5%9C%B0%E9%9C%87

1707年 宝永地震
これもかなり巨大な南海トラフ地震です。
富士山の噴火は、この巨大な南海トラフ地震に誘発され可能性があります。

次に起きることが予想されている南海トラフ地震が強力なタイプであれば、富士山の噴火も予想しておくべきでしょう。

更には❓
南海トラフ地震が巨大であれば、関東大地震も誘発する可能性もあります。⑦のケースです。

つまり❓
今、警戒するべきは関東地方であろうと・・
次に起きるであろう南海トラフ地震であることになります。
規模によっては、富士山の噴火を誘発する可能性もあります。
⑦のように関東の大地震を誘発する可能性もあります。

意外な結論になりましたが・・・
東京であろうと今最も警戒するべき巨大地震は、「南海トラフ地震」であることになります。
(私の個人的な考えは、多分「南海トラフ地震」が一番早く起きると思います。あくまで個人的な推測です。)

 

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