「北の山・じろう」日記

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欧州サッカー>リバプールの後任監督と戦術<2024.2.4

2024-02-04 17:42:01 | サッカー

プレミア・リバプールのクロップ監督の退任が発表されて後任監督の人事の話題が盛り上がっています。

大物監督が退任するとどこのクラブでも同じですが、後任監督人事では苦労します。外野は気楽にあれこれ言っていますが、間違えるとクラブは当分低迷します。

分かりやすい例が、マンチェスターユーナイテッドとアーセナルです。
マンチェスターユーナイテッドでは、長期間アレックス・ファーガソンがチームの指揮を執りました。2012-13シーズンで退任しました。27年に及び長期政権です。
その後が大変で❓
以後、10年間Mユナイテッドはプレミア優勝がありません。並の強いチームに落ち込んでそこから抜け出せません。

アーセナルでは、アーセン・ベンゲル(1996年-2005年)の時代にリーグ戦1位と2位しかないほど強いクラブになりました。
やはりその後低迷して、18年プレミア優勝がありません。
昨シーズン8年ぶりに2位になりました。

どっちも大監督が引退した後、プレミア優勝はありません。どうしてそうなるのかは、不明ですがドツボに陥るのは同じ傾向がみられます。

<本題>
リバプールもクロップ監督の退任後の監督人事を誤ると同じようなことになる可能性があります。
2015年にリバプールの監督に就任していますから、かなり長い監督です。
クロップ監督の戦術は、ゲーゲンプレスのクロップ流です。この戦術でチームは今年で9年戦ってきています。戦術はチームの体質と言えるほど浸透しています。

これを次の監督が全然違う戦術を用いるとどうなるか❓
チームは確実に弱くなり、場合によっては空中分解します。当分低迷すると思います。

後任の監督の予想は、以下のようになっています。
https://thedigestweb.com/football/detail_2/id=76720
1位:シャビ・アロンソ(現レバークーゼン)
2位:ロベルト・デ・ゼルビ(現ブライトン)
3位:ペピン・ラインダース(現リバプール・アシスタントコーチ)
4位:ユリアン・ナーゲルスマン(現ドイツ代表)
5位:ルベン・アモリム(現スポルティング)
6位:ウナイ・エメリ(現アストン・ビラ)

このうちクロップ流と原型が同じ「ラルフ・ラングニック」の流れに連なるのは・・・・
3位:ペピン・ラインダース(現リバプール・アシスタントコーチ)
4位:ユリアン・ナーゲルスマン(現ドイツ代表)
だけです。

後任の有力候補の「シャビ・アロンソ」は全然、戦術の傾倒が違います。「ロベルト・デ・ゼルビ」と「ウナイ・エメリ」もそうです。

もしリバプールのフロントが戦術の継続性を考えるなら、「ラルフ・ラングニック」の流れに連なる監督を選択する必要があります。

もし「シャビ・アロンソ」・「ロベルト・デ・ゼルビ」・「ウナイ・エメリ」から監督を選ぶと「クライフ流」の系統になり、戦術としては全然別になります。

ドイツのクラブの監督は、「ラルフ・ラングニック流」が多いと思います。
ドイツ代表を率いてしくじった「ハンス=ディーター・フリック58歳」もこの系統です。
2019-2020シーズンにアルバイトみたいにバイエルンの監督に就任してタイトルを取りまくりました。フロントと衝突してその次のシーズンに退団しました。
ドイツ代表チームは、中身がボロすぎてフリック監督の腕をもってしても立て直しは無理でした。トカゲの尻尾きりで解任されました。
しかし、監督としては非常に有能だと思います。

私がリバプールのフロントなら、フリックと交渉します。
優秀なのは分かり切っているからです。どケチ!のバイエルンのフロントと衝突しただけだと思います。

戦術の系統が同じだと選手も適応しやすいです。
その例は、モナコの南野です。
ザルツブルグ~リバプールと「ラルフ・ラングニック流」の監督の下で育ち一流の選手になりました。リバプールでは選手層が厚くてレギュラーになれず、モナコに移籍しました。ところがフランスの戦術は、かなり違うものであったようです。結局1年、適応できませんでした。
幸いなことに今シーズンからモナコの監督が変わりました。「アドルフ・ヒュッター」監督です。
最初に南野にヨーロッパのサッカーをコーチした監督です。当然、戦術は「ラルフ・ラングニック流」です。その戦術の中で居場所を得た南野は、今シーズンは好調で活躍しています。

一方でフランクフルトで長くプレーしてきたラツィオの鎌田大地選手は、イタリア式に適応できていません。最近はベンチが多いです。鎌田大地選手は中堅の一流選手です。そんな選手でも全く違う戦術に適応するのは大変なようです。

リバプールに移籍した遠藤航選手は、ドイツとリバプールの戦術が似ていますので移籍が急であったにもかかわらず短期間でリバプールの戦術に適応しました。

監督がどの戦術を採用する監督なのかは、そのクラブにとっても選手にとっても重要な問題です。

監督人事で上手くいっていないクラブは、この問題に鈍感である可能性があります。
例えば、「クライフ流」・「サッキ流」・「ラングニック流」・「フランス流」・「イタリア流」・「スペイン流」・「ドイツ流」・「ポルトガル流」・「オランダ流」など大雑把に考えてもこれくらいは戦術があります。
この中には、相互応用が出来る戦術と出来ない戦術が混在しています。

モナコの南野君の例を見ても鎌田大地君の例を見ても適応しやすい戦術と適応しにくい戦術があることが分かります。

監督を招聘するクラブも、移籍する選手もこの点をよく考えないと成功と失敗が分かれると思います。一流選手でも結構います。Aクラブで活躍してBクラブに引き抜かれたらさっぱりです・と言う例は普通にあります。
Aマドリードからバルサに高額の移籍金で引き抜かれた
アントワーヌ・グリーズマン選手。バルサでは、さっぱりでまたAマドリードに戻りました。戻ったら、それなりにチームの勝利に貢献しています。
シメオネ監督の戦術には合う選手ですが、バルサの戦術には合わなかったという例です。

<結論>
などを考え合わせるとリバプールの後任監督は、現在フリーで放置されている、前ドイツ代表監督のフリックが一番適任のように思います。


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