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2023年6月1日12:03 午後Updated 2時間前
マクロン氏、東欧への配慮欠如を後悔 ロシア対応巡り
https://jp.reuters.com/article/slovakia-globesec-macron-idJPKBN2XN23M
2022年ロシアのウクライナ軍事侵略開始前、アメリカとイギリスはそれを警告していました。東ヨーロッパ諸国もそうでした。
ところが、フランスとドイツを中心とする西ヨーロッパ諸国は、「ロシアは軍事侵略をしない・単なる威嚇だ」との立場でした。
ウクライナ政府も最後までロシアの軍事侵略を回避するために外交交渉を継続していました。今では考えられないほどの譲歩案を提示して(当時のロシアの占領地を認め、ウクライナは中立を維持しNATOとユーロ加盟の道を放棄する内容です)交渉は、妥結したようでした。しかしロシアの独裁者は、それを却下し軍事侵略が開始されました。
ロシア政府は、軍事侵略開始の直前まで侵略を否定していました。西側のプロパガンダだと言っていました。フランスやドイツ、ウクライナも騙されていたことになります。
フランスは、ロシアの軍事侵略開始後もクレムリンを訪問して停戦を試みました。そのころフランスの大統領は、「 ロシアに恥をかかせてはならない」と言う趣旨の発言をしています。ロシア寄りの立場に立ち、ウクライナを泣かせて停戦交渉を考えていたことになります。ドイツも似たような立場でした。ドイツの基本的な立場は、紛争に対して中立の姿勢を取ることでした。
その後、ウクライナ軍は敗北せずロシア軍との戦争を不利ながら継続して、徐々にロシア軍の進撃を止めて戦争を安定化することに成功しました。
その頃からフランスやドイツは、他のNATO諸国の批判を受けウクライナ支持と援助を決めました。フランスの意思決定は遅く、ドイツは更に優柔不断を続けました。その理由は、ドイツは長年のロシアの盟友でありドイツ国内でロシア派閥が強力であったのが 理由であろうと思います。ドイツの首相・フランスの大統領・イタリアの首相のウクライナの首都キーウ訪問は、非常に遅かったです。イギリスのジョンソン首相とは、正反対でした。
その時の判断と対応の間違いをフランスの マクロン 大統領は、自己批判しています。
もう今となっては、完全にNATOの代理・ウクライナとロシアの戦争です。西側諸国の一員であるならば、優柔不断も後戻りも許されません。NATOと西側諸国の総意としてウクライナがロシアに軍事的に勝利するまで、ウクライナを支持し支援することが決まっているからです。
もうここまでくれば、ロシアのウクライナ軍事侵略がナチスドイツの軍事侵略と同じだと言うことは、誰の目にも明らかです。ロシアがナチスドイツと置き換わっているだけです。
ドイツも今年に入り、ウクライナ支援と東ヨーロッパの安全保障に深く関与することを決定しています。今回のフランスの マクロン 大統領のコメントは、それらを踏まえてのものだと思います。