阪神・淡路大震災から25年。神戸大生・教職員39人、神戸商船大生・研究員6人を記録に残す慰霊碑の存在は、どれだけの学生に知られているのか? 慰霊碑を知らない神戸大生は58.2%というアンケート結果が出た。神戸大メディア研が1月18日までツイッターで行ったもので、震災慰霊碑の存在が学生の間に浸透していないことがあらためて浮き彫りになった。また「1月17日は慰霊碑に行くか?」については、「慰霊碑には行けないが心の中で祈りたい」が74.1%で、最も多かった。
アンケートは、メディア研の「神大ポータル」(@oroshi6565)アカウントで実施。
質問は2通りで、<1>「基礎編 慰霊碑があることをを知っていましたか?」と問うものと、<2>「1月17日は慰霊碑に行きますか?」を問うもの。前者は1月12日から18日の6日間、後者は1月11日から18日にかけてツイッターで行った。
ただ、「【神戸大生にアンケート】」と、タイトルに示しているものの、ツイッターには他大学や一般市民も投票可能なため、厳密な神戸大生に限った投票ではないが、同一アカウントからは1回しか投票できない仕組みになっている。
「基礎編 慰霊碑があることをを知っていましたか?」と問う<基礎編>では337票の回答があり、
①「『慰霊碑』の場所を知っている」18.1%
②「場所は知らないが『慰霊碑』があることは知っている」23.7%
③「『慰霊碑』の存在を知らなかった」58.2%
だった。
また、「1月17日は慰霊碑に行くか?」を問う質問には394票の回答があり、
①「献花式に行こうと思う」8.1%
②「献花式の時間には行けないが慰霊碑には行きたい」7.1%
③「慰霊碑には行けないが心の中で祈りたい」74.1%
④「その他」10.7%
という結果だった。
事実を伝えたら、9割が震災犠牲者に心を寄せた
メディア研は、この2つのアンケートを含め3つのツイートを、広告の形で神戸大関係者が集中的にフォローしているアカウントにプッシュ配信した。こうした形式の配信で、読者を広げて反応を見た。
アンケート<2>では、「神戸大で47人の学生・教職員がが亡くなった」ことと、「1月17日に学内で献花式がある」ということを知らせたうえで、「献花式に行くかどうか」を尋ねたが、「献花式に行こうと思う」、「献花式の時間には行けないが慰霊碑には行きたい」、「慰霊碑には行けないが心の中で祈りたい」を合わせると、9割が何らかの形で震災犠牲者に心を寄せた。事実を知れば震災犠牲者に高い関心を寄せることがうかがえる。
(画像:エンゲージメント率が極めて高かった1月13日夜のツイート。)
とりわけメディア研が注目したのは、1995年3月に行われた神戸大の合同慰霊祭と六甲台、深江の慰霊碑のあわせて3枚の写真を組み合わせて、「『阪神・淡路大震災』があったことは知ってたけれど、学部の先輩が、サークルの先輩が47人も亡くなっていたなんて知らなかった」というテキストをつけて、1月13日21時35分に流したツイート。
広告配信のプッシュ形式にしたところ、1月19日深夜までに、約1万7600回表示され、うち64%(約1万1000回)は写真をクリックしたりリツイートしたりするなど、何らかのアクションを伴う高い関心をもった閲覧(エンゲージメント)だった。
このアカウントでのツイートのエンゲージメント率は、通常5% 程度、高くても15%程度であることから、64%は「極めて突出した数字」(マーケティング関係者)で、この投稿への関心が極めて高かったことがわかる。
こうしたことから、これらのツイートに反応した人は、「震災のことを知らないだけで、ひとたび情報を提供すると、高い興味を示す」という可能性をもっていることがわかる。
神戸大生のフォローが多いアカウントでこのツイートを実施していることから、「積極的に学内で震災の実相を伝える情報を提供すれば、関心を持つ学生が増えるのではないか」と、前出のマーケティング関係者は分析している。
了
アンケートは、メディア研の「神大ポータル」(@oroshi6565)アカウントで実施。
質問は2通りで、<1>「基礎編 慰霊碑があることをを知っていましたか?」と問うものと、<2>「1月17日は慰霊碑に行きますか?」を問うもの。前者は1月12日から18日の6日間、後者は1月11日から18日にかけてツイッターで行った。
ただ、「【神戸大生にアンケート】」と、タイトルに示しているものの、ツイッターには他大学や一般市民も投票可能なため、厳密な神戸大生に限った投票ではないが、同一アカウントからは1回しか投票できない仕組みになっている。
「基礎編 慰霊碑があることをを知っていましたか?」と問う<基礎編>では337票の回答があり、
①「『慰霊碑』の場所を知っている」18.1%
②「場所は知らないが『慰霊碑』があることは知っている」23.7%
③「『慰霊碑』の存在を知らなかった」58.2%
だった。
また、「1月17日は慰霊碑に行くか?」を問う質問には394票の回答があり、
①「献花式に行こうと思う」8.1%
②「献花式の時間には行けないが慰霊碑には行きたい」7.1%
③「慰霊碑には行けないが心の中で祈りたい」74.1%
④「その他」10.7%
という結果だった。
事実を伝えたら、9割が震災犠牲者に心を寄せた
メディア研は、この2つのアンケートを含め3つのツイートを、広告の形で神戸大関係者が集中的にフォローしているアカウントにプッシュ配信した。こうした形式の配信で、読者を広げて反応を見た。
アンケート<2>では、「神戸大で47人の学生・教職員がが亡くなった」ことと、「1月17日に学内で献花式がある」ということを知らせたうえで、「献花式に行くかどうか」を尋ねたが、「献花式に行こうと思う」、「献花式の時間には行けないが慰霊碑には行きたい」、「慰霊碑には行けないが心の中で祈りたい」を合わせると、9割が何らかの形で震災犠牲者に心を寄せた。事実を知れば震災犠牲者に高い関心を寄せることがうかがえる。
(画像:エンゲージメント率が極めて高かった1月13日夜のツイート。)
とりわけメディア研が注目したのは、1995年3月に行われた神戸大の合同慰霊祭と六甲台、深江の慰霊碑のあわせて3枚の写真を組み合わせて、「『阪神・淡路大震災』があったことは知ってたけれど、学部の先輩が、サークルの先輩が47人も亡くなっていたなんて知らなかった」というテキストをつけて、1月13日21時35分に流したツイート。
広告配信のプッシュ形式にしたところ、1月19日深夜までに、約1万7600回表示され、うち64%(約1万1000回)は写真をクリックしたりリツイートしたりするなど、何らかのアクションを伴う高い関心をもった閲覧(エンゲージメント)だった。
このアカウントでのツイートのエンゲージメント率は、通常5% 程度、高くても15%程度であることから、64%は「極めて突出した数字」(マーケティング関係者)で、この投稿への関心が極めて高かったことがわかる。
こうしたことから、これらのツイートに反応した人は、「震災のことを知らないだけで、ひとたび情報を提供すると、高い興味を示す」という可能性をもっていることがわかる。
神戸大生のフォローが多いアカウントでこのツイートを実施していることから、「積極的に学内で震災の実相を伝える情報を提供すれば、関心を持つ学生が増えるのではないか」と、前出のマーケティング関係者は分析している。
了