毎年恒例の9月日曜日(敬老の日)の歌舞伎座貸切公演。
1等席が食事付きで6000円で楽しめます。5枚までチケットを頼めるので、歌舞伎好きの友人たちを誘って出かけます。
9月は吉右衛門さんの秀山祭、今回の夜の部演目は「俊寛」。
吉右衛門さんの俊寛、もう3回位観たかも…💦でも毎回、幕切れが違って工夫の跡が。。
そして今回、特に素晴らしかったのが、最後の演目、玉三郎さんと鼓童の新作歌舞伎「幽玄」。
発足当時の童鼓の公演はチケットを頂いて何度か観に行きましたが、最近御無沙汰している間に、素晴らしく進化していました🙋
まずは「羽衣」…老松を描いた能舞台の上に紋付き袴姿の鼓童の面々。繊細な、さざ波のような静かな一糸乱れぬ太鼓に加えて、歌舞伎には珍しい和声(合唱)で、まるで讃美歌か御詠歌のような歌声。鼓童って歌うんですね。
太鼓以外の琴や笛なども鼓童が演奏し、演者大勢が乗っている台も舞台に合わせて自在に動き、いままで観たことのない素敵な演目でした。
続いての「石橋」は若手5人の獅子の毛振り、こちらは鼓童らしい勇壮な太鼓の響きとピタリ。
3部作の最後は「道成寺」。玉三郎の妖艶な白拍子の鞨鼓(かっこ)と鼓童の様々な楽器との競演、鱗四天(うろこよてん)のリズミカルな動きなど、歌舞伎の様式美と鼓童の演奏が相まって、とってもお得な舞台でした。
まだの方はぜひご覧下さい‼
最後に…嬉しかったのは、友人の一人が素敵なもみじ柄の秋単の着物姿で来てくれました❗
帯は宝尽くしの綴れの帯で、お太鼓には小槌、この宝尽くしはお母さまの絽刺しの作品でした。
絽刺しとは日本刺繍の一種で絽目を拾いながら絹糸で刺していくもので、刺繍部分をアップリケのように付け替えることができる優れもの。私も祖母の作品を持っていて、自分でもいつかやってみたいと思っています。
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