最高のアイスコーヒーでした。

彼は　もう何年来のリスナーさんでしょうか？
私の番組では、ヘビーリスナーとして、
そして大病を克服した奇跡の人としても有名人です。

事情があって20年以上、一人暮らしの彼には、
主治医も、余命宣告をしないわけにはいかなかったのでしょう。
でも念のための検査に行った病院で、いきなりあと数ヶ月と言われたら
普通ならショックで、取り乱してしまうでしょう。

でも、彼は残された日々を、好きなことをして過ごすのではなく、
あと数ヶ月あるなら、その間に病気を治してみせる・・・って。

もちろん私も全面協力（ものすご～く微力ですが・・・笑）
ガンのすべては取りきれないと分かっていて、手術を繰り返す日々。

　「また花が見つかりました。摘んできます」　暗号のような、彼の手紙。

手術の前には、必ず握手をしにくるのですが、正直に言うと、
　「この握手が、最後になるかも」と、いつも心の中で思っていました。
それなのに彼は、「あ～パワーもろたこれで手術は成功や」とニコニコ。

だから私も、そんな彼に合わせて、
　「退院したら、手術の傷痕、絶対見せてや。楽しみ～」なんて不謹慎なことばかり言っては、元気に見送っていました。

ちなみに、退院したその足で見せに来てくれた手術の傷跡は、
彼には申し訳ないけれど、毎回ショッキングでした
手術中に、何回も心肺停止した話とか、けっこうヘビーな内容を、毎回聞かされていました

彼は、有言実行型です。主治医や励ましてくれる看護師さんとの約束を守って
気持ちの持ち方、酒・タバコ・睡眠時間、ウオーキング、体重管理・・・
生活のすべてというより、生き方まで変えてしまいました。

そして昨日は、嬉しい報告に来てくれたのです。
　「もう定期健診は、一年後で結構です」と、主治医から完治宣言
数年前、もう手の施しようが無いと言ったその先生が
自分のことのように喜びながら、そう言ってくれたのです。
　「今日は、何かおごらせて！」満面笑みの彼。

オリエント館の茶房『暖々』で、坪庭を眺めながら一緒に飲んだアイスコーヒー
本当に美味しかった。ごちそうさまです