藤田けい☆幸せブログ

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商店街のおしどり夫婦

2010年11月13日 | 日記
奈良町にある史料保存館の取材後、商店街にあるおばちゃんの店へ。
おじちゃんの命日が近いので、思い出話に花が咲きました。

家で普通に生活していて、突然、持病の急変で亡くなったのですが、
その前日、まるで予知していたかのように、おばちゃんに散髪と髭を剃って貰いました。

腕のいい職人さんだけど、身なりには構わないし、おまけにすっごく無精者。
およそ接客業とは思えない姿(落ち武者みたいでした 笑)だった、あのおじちゃんが・・・。

不思議で心温まるエピソードを、今年も1時間、たっぷり聴いてきました。
イラチだったおじちゃんが、なぜか気持ち良さそうに、バリカンで頭を刈らせる様子を
まるで、昨日のことを話すように、事細かに。

突然の死だったとはいえ、旅立ちの身支度を手伝えたことが、
残されたおばちゃんの心の支えです。
何回聞いても、ジ~ンときます。

24時間365日、何十年も狭いお店に、二人っきりだったのに、今は朝から晩まで一人ぼっち。
それなのに、おばちゃんは毎朝、張り切って店を開け、楽しそうにお客さんと話しています。
きっと、店のあちこちに、おじちゃんの存在を、いつも感じているのでしょう。

もしかしたら、私が想像しているよりも、
おばちゃんは孤独でも、寂しくもないのかもしれません。
長年連れ添った、仲良しの夫婦って素敵ですね。