世には、ランニング・バイクなる乗り物があるという。ペダルもブレーキもなく、二、三歳の幼児も乗れる(幼児も乗れるというよりは、幼児用の)自転車である。ペダルがないので、脚で地面を蹴って進行する。これに乗っていると、補助輪なしで幼児用の自転車に、簡単に乗れるようになるのだそうである。価格の安さも人気の秘密のようだ。
テレビでは、ランニング・バイクのレースを紹介している。すごいスピードである。公道の走行は禁止されているというが、コースでの競走も極めて危なっかしい。なにしろブレーキがないのである。(最近はブレーキ装備もあるらしいことは、ネット検索で判明したが、もともとはブレーキがないものであったらしい。たぶん軽量化のためであろう。)
幼児が、かなりの速度で、ブレーキのないバイクで走るという行動は、想像するだに恐ろしい。公園などでは、多くの幼児のいる場所を走り回ることもあろう。バイク同士の衝突事故もあろう。私道や歩道から車道に飛び出すこともあろう。何しろ運転しているのは幼児なのである。
心配していたら、やはり事故のニュースがあった。自動車にぶつかっているのである。 つまり、車道に出ていたのである。
幼児用の事故に関しては、責任は、保護者を代表とする大人にる。おもしろそうな乗り物ではあるが、上記のように、危険を孕んでもいる。幼児の認識・思考能力のレベルも種類も、我々成人のそれを判断の基準にしがたいものがある。
・自分にも、他者にも安全な場所で、 ・ブレーキがないことを考えて、低速で、 ・成人の見守る環境で、 ・むろん、自分自身もけがをしないような装備で、 遊びましょう。
成人になった時の自転車のマナーの学習の基礎にもなる。