今朝の新聞に消費税を10%に再値上げの際、軽減税率の導入をするかしないか政府与
党内で検討の結果、導入明記、時期・内容は示さないとなった。庶民の味方を自負する
公明党の主張に配慮してのことらしいが、私も軽減税率を導入すべきと考えているから政
党を問わず実現に努力して欲しい。
と尤もらしいことを言っているが私は何一つとして本気で期待していない。先述の文言が
目に入った瞬間『またまた、いつもの先送り』の言葉が過り、過去からの重い課題も全てこ
の手で先送りばかりしてきたとの思いが募った。最近の出来事だけでも、秘密保護法案は
アメリカを真似て作ったものの国民の知る権利の保護、秘密指定・解除権限が曖昧、TPP
は骨なしで臨むから行き当たりばったりの交渉でなし崩し、猫の目政策の農政、違憲の国
会定数の是正、社会保障制度の見直し、原発問題などなど、政府や国会が果たさなけれ
ばならないことを、まともに片つけることが出来てはいないではないか。
日本は技術大国で優れた物作りをする。所謂、ハードの物作りは得意だ。これは主に民の
力。生活の仕組みや規律を守るソフト、つまりルール作りは苦手なようだ。
ルールによって生じる損益の綱引きによって政党が左右するから、結果としてまともなもの
が出来あがらないのだ。換言すればルールを作る人たちが自身の理念をかなぐり捨てて、
損益代理戦争をしているに過ぎないのだ。それが日本の国会であり政府なのだ。
六法全書を開いてみると未だにカタカナ表記の法律が沢山残っている。立法以来、内容に
不変的なものもあり作り変える必要のないものもあろうが、刑法などは時代と共に犯罪内容、
手法は変わっているから、頻繁に見直し時代に即したものに作り替える義務を国会議員は持
つ。ストーカー犯罪が大きく変質しているのに法は旧態のままに放置するから守られるべき人
が守られず、犯罪者が利を得るような結果を作っているではないか。
大小の課題をオブラートで包み隠し、表面だけ取り繕った法律に私たちは本当に守られるの
だろうか。