皆がKnに交換を終えてバスに乗り込み、約190Km離れたスロベニアのブレッド湖畔に向
かってひた走る。大半が高速道路を走るから長旅であっても案外と楽に感じる。到着した
のはクロアチア、行き先はスロベニアだが何とか条約で出入国の手続きは省略されるはず
なのに、ここの国境は気分次第でどのような対応になるか判らないと添乗員から説明があっ
た。案の定、バスの運転手が下車して出入国の手続きを終えたら、私たちもそれが必要だ
と知らされ、全員でゾロゾロと国境事務所に入る。最初の机はクロアチアの出国係がスタン
プを押す、左側の机に移動しスロベニアの入国スタンプを押して貰い出入国手続き完了と
なる。押されたスタンプを見て初めて気づいたこと。EU加盟国のスタンプは国が違っても形
式は同じと知っていたが今回は陸路、スタンプをよく見ると自動車のマークがあった。
以前のものは空路だから飛行機のマーク付きだった。
添乗員がいい加減だと言ったのは本当のことで翌日、戻る時にはスロベニアは何もなし、ク
ロアチアは係員がバスに乗り込み、ろくにチェックもせず無造作に各人のパスポートにスタン
プを押していた。
国境を越え1時間ほどでブレッド湖畔の宿に到着した時は、すっかりと陽が暮れて辺りは真っ
暗でバスを降りると、底冷えのする山岳地帯の気候を思わせた。チェックインすると各人が部
屋で風呂の湯は出るか、不具合はないか調べて添乗員に報告することになっていた。部屋は
綺麗で設備は整っているし風呂の湯の出方もよろしい。
スロベニアを皮切りにクロアチオアへとホテルを変わっていったが、これ以降のホテルとも綺麗、
湯の出方は満足だった。大きいバスタブに湯を入れてもぬるくなることもないし、湯切れの心配
もなかった。ヨーロッパのホテルでは湯切れやぬるさに閉口させられるが、今回は満足のいく結
果だった。
私たちのグループは通称2号車と呼んでいたが同一ツアーの別のグループ1号車は、私たちと
別のホテルに宿泊した。人数の関係だろうが同一ツアーでありながら行程は一緒だが、食事をと
るレストランもホテルも別々のことが多かった。
2号車のホテルは良好だったのに対し1号車は湯が出ない、ベッドが揃っていなかったなど不具
合が目立った。結果はたまたまの出来事であろうが同一ツアーとしては珍しい事があった。暖か
い風呂に入り寝不足の中、長い移動で疲れた体を癒すには十分な宿であった。
飛行機で入国した場合のスタンプ
24.03.13の日付はドイツのフランクフルトにて
30.11.13の日付はクロアチアのザグレブのもの
自動車で入出国の場合、車のマーク