古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

傷の湿潤療法(密封療法)で気を付けること

2020-08-16 11:36:25 | 日記
暑い日が続きます。
古森病院@福岡市博多区です。

ここ数週間の間に
傷口を密封療法して ひどいことに
なっている方を数名 拝見しましたので
注意喚起の記事を投稿します。

まず猫に引っ掛かれたり、動物に噛まれたりした傷は
転んだ傷より深い傷が多く、綺麗に洗っても
猫の爪や口の中のばい菌が入りこんでいるので、
密封療法には向きません。

また既に化膿した傷ですが
切開して綺麗に洗っても まだ感染しているので
密封療法に向きません。

密封療法に向くのは 
まだばい菌が入っていないと思われる
ばい菌に汚染されてない浅い傷です。
「尖ったもののない」道路や
地面(屋内でも屋外でも)で転んだ場合は
傷口をごしごし洗ってから(異物除去)
速やかに 密封しましょう。

包丁での切り傷は、肉や魚の調理時に
切った場合は 傷口がばい菌に汚染されているので
密封療法に向きません。きれいな調理前の
包丁での切り傷は 止血後に密封したらよいと
思います。

管理人は
ばい菌に汚染されてない包丁で指を切った場合、
密封したあとに ハイドロコロイド製材の
上から バンドエイドで傷口をぐるぐる巻にして 
止血しています。
これは指限定の話です。
当院職員が
綺麗なニンジンをピーラーで剥いていたときに
指をざっくりやって管理人のところに
来ましたが 密封療法で綺麗に治りました。

ご自宅で行う場合、応急処置ですし 密封療法後に
必ず一度(翌日で良いので)医師に見せて下さい。
付け替えを指示されたら 必ず受診して下さい。
経過が思わしくないときも 速やかに受診しましょう。

参考までに
調理やアイロンがけなどの際に起きる広範囲でない火傷や、
蚊やクラゲに刺された「直後」のかゆみも 
密封療法は威力を発揮します。

痒くて掻き破ってしまうと、
ばい菌が入っている可能性が高いので、
密封療法は止めたほうがよく、刺されたら速やかに
ハイドロコロイド製材を貼ることを勧めます。

ちなみに毛虫など針が残るタイプの虫刺されには
密封療法は向きません。
判断に余ったら、医療機関を受診して下さい。

と言っても 外科系医師であっても密封療法に詳しくない
人もいますので、医療機関は選んでください。
化膿した傷を切開した後に、密封療法をしていた医師を
知っています、、、

過去記事

熱傷治療(湿潤療法)
https://blog.goo.ne.jp/komori-hospital/e/0c0f139a60e773352441a3587998cf99

閑話休題2 (クラゲ刺傷)
https://blog.goo.ne.jp/komori-hospital/e/b4ea5f6e4a45988b1727601d58c507f5

飼い犬に手を咬まれたら(動物咬傷)
https://blog.goo.ne.jp/komori-hospital/e/4f07b48608e7b6cd0b4909c122bd11f1

https://komori-hp.cloud-line.com/


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