Aquascooter Maintenance for Spearfishing アクアスクーターで魚突き 全76回

使いこなそう、アクアスクーター整備ノートby KosakaNatsuki

**全76回で終了済み**

Blog第63回 スーパーマグナム1年目分解整備② 本体バラシ=小坂夏樹=Disassembly of Engine Part

2018年02月05日 | マニュアル
スーパーマグナム分解整備=本体②

全体のオーバーホールとしては、各部を分解する毎に、その整備を済ますべきだろうか。
そのあたりの機械屋さんの常識は判らないが、今回はエンジンを単に大まかにばらすだけでも、私にとっては撮影も含めて大仕事になってしまった。玄人なら半日あれば完全に分解整備が出来るのだろうが、私などは未だ整備に取り掛る段階ではない。今回も僅かな情報紹介と云うべきかもしれない。


エアタンクのエルボ接続口はアルミのオリジナルに替へて真鍮の口金を取付けておいたが、きれいな状態で安心した。ただ、エルボの浸水対策に塗布した液体ガスケットが気になる。前回紹介したように、キャブ内部に液ガスのカスらしきものが入り込んでいた。吸気流路と燃料流路は分離しているのでここからとは考へにくいのだが?
なお、エルボの反対側、キャブと接続する側もそうだし、吸気ポートなどにも液ガスは使っている。


スタータケース取付けブラケットの補強金具は効いているようだ。弾性エポキシだが、爪で押しても外れないから一応接着は効いていると思われる。
保温カバーを外したシリンダヘッド表面はかなり錆びていて、水洗が不十分かと思わせる。


キャブに隣接するブラケットの表面に割れはない


その下側のブラケットもOK


反対側のブラケットも問題ない


残るブラケットもOKだ


スタータケース先端補強も効いている。オイルまみれだがしっかり固定されている。接着剤があちこち垂れていて苦労を思い出した。


フライホイルをベルトで巻きプライヤで締付けながら固定ネジを外す

高圧部が露出したが、内部は全くきれいだ。しかしこの時点で、事前に出力電圧を測定しておくべきだったと反省した


あれこれいじる為グリスを付けて高圧ケーブルをずらそうとしたが動かない。ケーブルを捻じって外そうとしたが、動かない。仕方なくそのままで分解を進めた。


クランク室には燃料オイル混合物?が少し残留していた


前側シャフトの傷は軽い


シリンダとピストンヘッドは拭けばすぐ取除ける程度の柔らかな汚れ
(写真誤りで差替しました180206)


プロペラ固定ネジをラチェットで外そうとしてプロペラの根元をプライヤで掴んだが、傷をつけてしまった。(右側中心近く)


他に手掛りが無いかと探して、カウンタウエイトの孔に棒を挿せばコンロッドで押さへられると判り、歪ませたりしないか不安に思いながらも、ネジを外すことが出来た。


自作のペラ抜具でプロペラを外し、あて木をして叩いてクランクシャフト全体を抜き取った。これまでのモデルの場合、簡単に手で抜くことが出来たが、このS.マグナムの場合はガタが無くて良い状態だと言えるのだろう。コンロッド・ピストンは今のところ手付かずにしてある。


プロペラシャフト側に付着したグリスはきれいで、水混入は無さそうだ。これを拭き取ってみると表面も良い状態だ。


クランク室の後ろ側もきれいな状態だが、シャフトを抜き取る過程で燃料が少し流れ出してきた。どこに溜まっていたのか判らない。メインシールとカウンタウエイトの隙間などだろうと思っている。


マフラ留ネジを抜くとかなり残滓が付着していて、マフラ内部が思いやられる。


抜き取った穴からすぐに残滓が垂れ出していた


マフラを開けると、いつぞやぞっとしたのと同様に、残滓で内部が詰まりそうだった。
前回、圧縮比を測るために暖機した折、マフラに手を当てていても上部しか温まらなかった。残滓に覆われて断熱状態になっている内部を想像していたが、その通りだ。

今回はどうせ分解整備するからと、遠征後の内部洗浄をサボっていたが、それにしても普段の手入れが余程不十分と見へる。


やっと清掃を終えた状態


この部分のOリングの状態 塩の付着も無くきれいだ。Oリングも交換の必要があるかなどを今後検討する。



次回は各部の整備ということになる。
以上


Blog第63回 スーパーマグナム1年目分解整備② 本体バラシ 終り=小坂夏樹=Disassembly of Engine Part