5月に生まれたタンチョウのヒナ。よちよち歩きの2羽のヒナが両親に護られ、潮の引いた
干潟で捕れたての小魚をもらっていました。あれから2週間後、再びタンチョウの親子に会
いました。
おばんです。小太郎でごじゃります。
◆ 一羽になってたタンチョウのヒナ ◆
引き潮が始まり、水位が30㎝ほど下がってきた干潟にタンチョウの夫婦が水の中に入り
魚を捕っていました。遠くで見つけたので、近くで観察してみることにしたのです。
曇りでくすんで見える干潟。50メートルほどまで距離を縮めると、2羽の間の足元に上半身
が浮かぶように見える黄土色したぽわぽわの小さな雛を発見しました。
2週間前に偶然出会った2羽のヒナの片割れです。両親の周りを探しましたが、ヒナは
1羽しかいません。もう一羽はきっと外敵にやられてしまったようです。
海辺のハンター、オジロワシでしょうか。遠くで狙いをつけ、高速、低空、直線で飛んでくる
鳥の王者。繁殖期に入るとオオセグロカモメやウミネコ、ウミウなどのヒナが多く捕られ、
食べられています。
体の大きさ、鋭い足の爪、鉤状にまがった力の強い嘴で襲われると一瞬でさらわれてしまい
ます。
キタキツネも可能性が大きい。毎日、パトロールして海岸や湿原を歩き回っています。
タンチョウはキタキツネが接近してくると夫婦で威嚇し、時には翼を広げ追いまわします。
キタキツネが逃げないときは長い足と鋭い嘴で攻撃します。さすがのキタキツネも身を
かわし逃げていきます。
二回りほど大きくなった雛は両親の足元に付いて回り、次々に捕ってきてくれる小魚を
もらい食べます。自分で捕るような行動を見せますが、捕れません。
一羽を失っているタンチョウの夫婦は、さすがに慎重でヒナに始終注意を向けながら、
魚やカニを捕っています。時には大きな魚を捕り、自分の食事をとっています。
ゆっくりお腹が膨れるまで、潮が上がってくるまで、ヒナとともに干潟を移動して行きます。