窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

スズガモ Greater Scaup

2020-04-09 16:54:01 | カモ類

野付湾の氷が落ちるころから姿を見せるスズガモ。アサリが大好きなスズガモ

にとり野付湾は理想的な中継地ではないでしょうか。

おばんです。小太郎でごじゃります。

           ★ スズガモ Greater Scaup ★

湾内は砂地の浅瀬が広大に広がり、アサリが大繁殖しています。砂の質により

単位面積当たりの生息数が違いますが、根室海峡から運ばれてくる砂が湾に

入り込み、アサリの生息数を増加させています。

特に干満のおかげで潮の流れや風の影響を受ける場所は多くの貝が棲息して、

スズガモに貢献しています。

スッコプのような嘴はアサリを掘るのに適応してきた証し。砂の中にいる

アサリを強い力で掘り出し、食べ、飲み込みます。貝殻ごと丸呑みにして、

強力な砂嚢(筋胃)で押しつぶし、消化します。

湾の出入り口の砂地は奥ほど栄養分が無いのか、貝殻の大きさが500円玉より

少しほど大きな貝が主です。しかもうじゃうじゃいます。そんな場所を好んで

やってきます。

東京湾には毎年6万羽以上越冬しているそうですが、その一部が通過して行く

のでしょう。確認しただけで20000羽以上はやってきます。

根室海峡の海から群れが次々に入ってきます。


タンチョウ交尾

2020-04-09 15:19:33 | タンチョウのいる風景

3月のはじめ、ひそかに繁殖地に帰ってきたタンチョウ夫婦。雪解けの早い場所や

酪農家の堆肥の集積場所場所などで細々とエサを探して生活していました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

           ★ タンチョウの交尾 ★

雪解けが進んだ20日過ぎには自分の縄張りの中で生活を始めていました。すでに

営巣の準備期間に入り、産卵の準備をします。

産卵してから抱卵し、ヒナが生まれるまでに1カ月弱はかかるので、雪が残って

いるときに交尾し、産卵に入ります。

3月から5月にかけ移動性の高気圧や低気圧が次々に通過して行くので、産卵し

ても嵐や増水で失敗することがあります。

そのためにも早く産卵して、失敗にも備えるのです。

若いタンチョウも多く見られる時期ですが、営巣に入る夫婦はできるだけ

なわばりの中にいて、隙あらば入ってくる他の夫婦を撃退しています。

交尾がいつ、どのように行われるかは公式が無いので偶然を頼るしかありません。

交尾は前触れもなく行われます。若い連中はツルの舞を舞っていますが、

交尾前の夫婦はしません。2羽が飛んできて、突然に交尾が行われます。

その様子を順を追い、写真を続けます。

メスが体を斜めにし、腰を低くして、後ろに回ったオスが乗りやすい姿勢にを

とります。しかも一瞬です。今年は運よく、その現場に出くわしました。

メスは腰をあげ、頭を上げます。

オスが乗ると、メスは体を水平にします。

互いに翼を広げ、体をできるだけ水平に保ちます。

メスは尾羽を斜めに上げ、オスの交接器が自分の総排泄口に入りやすくします。

メスは体をひねり、腰を斜めに高く上げます。

オスは腰を低くして、交接をして、終わります。

あとは、なんとなくそっけない仕草をします。メスはまだ腰をかがめたまま。