窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

冬衣装

2019-11-02 19:32:59 | キタキツネの生態

寒気が降りて来ました。今朝の最低温度は+1度、明日は零度以下になるはずです。

いつもより少し遅い、寒気の到来。寒さ好きにとり嬉しい季節になってきました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

               ★  冬衣装  ★

厳寒到来に備えキタキツネやエゾジカ、エゾリスたちの毛がすっかり長く伸び、体が

1.5倍ほど大きくなったように見えます。キタキツネはそれが顕著です。

まず尾のふっくら感。付け根から先まで同じ太さになってます。細かった夏の尾が

10倍以上に太くなっています。骨に張り付いた皮膚に短な毛が生えていたのに、

成長してもこもこのになっています。

しかも密集しています。雨をはじく剛毛、熱が逃げないように温度を保つ絨毛が協力

し合いできたふっくらもっこり。触ってみると芯になっている尾に到達できないほどの

弾力があります。

厳寒期に走るとき、方向転換や雪の中にいつネズミを捕るときジャンプして雪深い中に

入るとき、尾はすぐに出るのに役立ってます。

体の毛の膨らみと尾の膨らみで、雪の中に埋まっても、自由が確保できるはずです。

脚の周りの毛や口周り、耳の外側の毛は短いです。動きやすくして機能的になっています。

ただ、外耳道の前の毛は耳穴の前に立ちはだかり、カーテンみたいになっています。フキが

耳穴に入らないようにガードしているとっても大事な毛なんです。この毛のおかげで雪の

中に飛び込んでいけるんです。

茶色の毛に白い差し毛がたくさん混じってきています。これも雪の景色に対応して増えて

きたものです。もっと雪や氷の世界になると茶色の毛が少なくなり、白いキツネに向か

います。

白い胸の毛や白い尾の先の毛。それぞれ、きちんとした役割を持って生えています。

みなさんは、どんな役割をしていると思いますか。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
もっこり感 (藤田修二)
2019-11-03 10:49:36
このもっこり感がホンドギツネとの差ですね。人間に好かれる要因と思います。
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気温が衣装を決める (小太郎)
2019-11-03 19:13:25
生活気温が動物の衣装を決定づけますね。吾輩の冬の外衣装はキタキツネそっくりです。
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